女性の前頭部が薄毛になる原因!考えられる脱毛症、改善方法を紹介
掲載日:2023.12.05 更新日:2023.12.05
前頭部が薄毛になると、人目が気になるものです。この記事では、前頭部の薄毛を引き起こす原因や考えられる脱毛症の種類、および改善法について解説します。記事の後半では、前頭部の薄毛をカバーする方法も紹介しているので参考にしてください。
- この記事の監修
日本毛髪科学協会 毛髪診断士
吉田 愛(よしだ あい)
2015年アンファー株式会社入社。スカルプDのマーケティング、経営企画を経験。
2019年から商品開発に従事し、スカルプD ボーテブランドの商品開発責任者を担当。
【セルフチェック】前頭部の薄毛の進行度
おでこの広さは人によりさまざまですが、次のようなケースでは前頭部の薄毛が進行している可能性も疑われるため注意しましょう。
- 頭頂部が両サイドから後退している
- 眉毛から額の生え際までも距離が長い
- 額の生え際に産毛が目立って増えている
- 以前と比べて明らかに額の生え際が後退している
おでこの広さは、およそ5~6cmが平均とされていますので、目安として比べてみてください。ただし、骨格は人によりさまざまなので参考程度に考えておきましょう。
前頭部(前髪)の薄毛の原因
男性の薄毛は遺伝によるものが多いのですが、女性は以下の原因が複雑に絡み合った結果として薄毛になる傾向があります。
- 加齢
- ストレス
- 睡眠不足
- 過度なダイエット
- 間違ったヘアケア
ここでは、前頭部(前髪)の薄毛の原因について解説します。
加齢
加齢により髪の毛が生える密度が低下したり、髪の毛が細くなったりして薄毛が起こるケースがあります。
髪の毛の密度は20代で、太さは35才でピークを迎えるとされており、加齢により髪の毛が薄くなるのは、ある程度は仕方がないと言えるでしょう。
しかし、同年代に比べて明らかに前頭部の薄毛が目立つ方は、何らかの脱毛症を発症している疑いもあるため注意が必要です。
ストレス
ストレスによるホルモンバランスの乱れも薄毛の原因のひとつです。
女性ホルモンの一種であるエストロゲンやプロゲステロンは、髪の毛の成長にとって大切な役割を果たしています。
- エストロゲン…髪の毛のハリやコシを保つ
- プロゲステロン…髪の毛の成長期を維持する
ストレスにより自律神経のバランスが乱れると、女性ホルモンの分泌量が減少するため、前頭部の薄毛のリスクを高めます。
睡眠不足
髪の毛の成長には良質な睡眠が欠かせません。睡眠不足に陥ると以下の理由から薄毛のリスクが増加します。
- 血液の循環が悪くなる
- 成長ホルモンの分泌量が減少する
- 髪の毛の成長に必要なエネルギーが不足する
睡眠中は自律神経のうち副交感神経が優位になり、血管が拡張され毛根に血液を送り届けやすくなります。反対に睡眠不足になると血行不良に陥り髪の毛を成長させるための栄養が不足しがちになります。
さらに、髪の毛の成長を活発化させる成長ホルモンは夜間に分泌されるため、睡眠不足になると髪の毛が十分に成長しにくくなります。
また、睡眠時間が不足すると身体の損傷部位を修復する作業にエネルギーが割かれるため、髪の毛の成長が後回しになってしまいます。
過度なダイエット
髪の毛は食事で摂取した栄養素から作られるため、過度なダイエットにより栄養不足に陥ると、薄毛のリスクが増加します。
特に髪の毛の原料となるタンパク質や、アミノ酸をケラチンに再合成する亜鉛、頭皮環境を整えるビタミン群などが不足すると、髪の毛の成長が滞りやすくなります。
過度なダイエットによる薄毛は中高年の方だけでなく、若い女性にも起こり得るため注意が必要です。
間違ったヘアケア
毎日シャンプーしているのに抜け毛や薄毛が気になる方は、間違った方法でヘアケアを行っている可能性があります。
例えば洗浄力が強すぎるシャンプーで洗髪すると、頭皮を守るべき皮脂まで洗い流してしまい、頭皮環境の悪化による抜け毛を引き起こしやすくなります。
高頻度のパーマやヘアカラーも頭皮にダメージを与え、抜け毛のリスクを高めるケースがあるため注意しましょう。
女性の前頭部が薄毛になる脱毛症
女性の前頭部の薄毛を引き起こす代表的な脱毛症としては以下の5つが挙げられます。
- びまん性脱毛症
- FAGA(女性男性型脱毛症)
- 分娩後脱毛症
- 牽引性脱毛症
- 円形脱毛症
ここでは、女性の前頭部が薄毛になる5つの脱毛症について解説します。
びまん性脱毛症
前髪の薄毛だけでなく、髪の毛全体のボリュームが減少している方は、びまん性脱毛症を発症している可能性が疑われます。
びまんには「広がる」「はびこる」といった意味がありますが、男性のように局所がはげあがる例は多くありません。
びまん性脱毛症の原因はホルモンバランスの乱れやストレス、間違ったヘアケアなどさまざまです。
FAGA(女性男性型脱毛症)
FAGA(女性男性型脱毛症)とは、男性によく見られるAGA(男性型脱毛症)の女性版です。頭頂部や分け目、前髪の生え際が徐々に薄くなっていく症状が特徴的です。
加齢やストレスなどが原因で女性ホルモンの量が減少したことで、相対的に男性ホルモンの量が増えると発症します。
分娩後脱毛症
出産後に一時的に抜け毛の量が増えている女性は、分娩後脱毛症を発症している可能性があります。
妊娠中には女性ホルモンの分泌量が増加しますが、出産後に激減すると抜け毛を引き起こしやすくなります。
分娩後脱毛症にともなう抜け毛の多くは、時間が経過するにつれて改善が見られるため、通常は経過を観察するのが一般的です。
牽引性脱毛症
牽引性脱毛症はポニーテールやお団子など、局所に負担がかかる髪型の女性に多く見られる脱毛症です。
牽引力で髪の毛が抜けるだけでなく、引っ張られた部分の頭皮に血行不良が生じ、髪の毛の成長を妨げる点が特徴です。
いつも同じ部分で髪の毛を分けるのも、牽引性脱毛症の発症リスクを増加させるため注意しましょう。
円形脱毛症
円形脱毛症とは、髪の毛が円形に抜けてしまう脱毛症です。大きさは硬貨程度で、1か所~数か所できることがあります。自然治癒する場合もありますが、広範囲で脱毛が起きていると治るまでに時間がかかる恐れもあるため、油断はできません。
円形脱毛症の原因ははっきりと解明されていません。しかし、最近では自己免疫疾患が原因ではないかと言われています。
女性が前頭部の薄毛を改善するには
遺伝的な要因が深く関わっている男性の薄毛とは異なり、女性の薄毛は生活習慣や日常的なヘアケアによって起こるケースが多いため、改善のためには以下の点を意識しましょう。
- ストレスを発散する
- 生活習慣を改善する
- ヘアケア方法を見直す
- 病院を受診する
ここでは、女性が前頭部の薄毛を改善する方法について解説します。
ストレスを発散する
ストレスが蓄積されると自律神経のバランスが乱れて抜け毛を引き起こしやすくなるため、適度に発散するのが重要です。
ストレスを完全にシャットアウトするのは困難なので、自分に合ったストレス解消法をいくつか用意しておくとよいでしょう。
たとえば休みの日にハイキングに出かけるなど、適度な運動をする方法があります。運動が苦手な方は趣味に没頭する時間を設けたり、気の置けない知人や友人と食事を楽しんだりなど工夫しましょう。
生活習慣を改善する
女性の薄毛は日常の生活習慣に起因するケースも多いため、以下の点の改善に取り組みましょう。
- 質のよい睡眠をとる
- 適度に身体を動かす
- 栄養バランスの取れた食事を意識する
睡眠不足や質の低い眠りは抜け毛のリスクを増加させるため、できるだけ早寝早起きを心がけ、質の高い睡眠をとるよう意識しましょう。日中に適度に身体を動かすと、夜に自然な眠気が訪れるようになります。
また、栄養バランスの取れた食事を意識すると、髪の毛の健康的な成長をサポートする結果が期待できます。
ヘアケア方法を見直す
先述の通り、間違ったヘアケアは薄毛の一因です。
使用しているシャンプーの種類や洗い方など、ヘアケア方法の見直しを行いましょう。
正しいシャンプーのやり方は下記の通りです。
- 1.ブラシで髪のもつれをとる
- 2.頭皮・髪の毛を予洗いする
- 3.シャンプーを泡立ててから髪を洗う
- 4.しっかりとすすぐ
- 5.頭皮マッサージをしながらもう一度洗う
- 6.すすぎ残しがないように丁寧に流す
- 7.トリートメントをなじませる
- 8.3~5分時間を置き、浸透させる
- 9. すすぎ残しがないように丁寧に流す
その他にも、頭皮マッサージや育毛剤の使用を習慣づけるのも薄毛対策に効果的です。
病院を受診する
上記のセルフケアで抜け毛や薄毛が改善しない方は、なるべく早めに病院を受診するのがおすすめです。
女性の薄毛の原因はさまざまなので、専門医の診察を受けて原因を突き止め、適切な治療を受ける必要があります。
最近は女性の薄毛を専門とするクリニックの多くで無料カウンセリングを行っているので、気軽に問い合わせてみるとよいでしょう。
前頭部の薄毛をカバーする方法
薄毛対策を行っても、すぐに髪の毛が増えるわけではありません。
髪の毛が増えるまでは次のような方法で薄毛をカバーするとよいでしょう。
- 髪型を変える
- 帽子やウィッグを利用する
髪型を変えるほか、帽子やウィッグを利用する方法もあります。
牽引性脱毛症が原因で前頭部の薄毛を引き起こしている女性は、髪型を変えると改善が期待できます。おでこの広さが気になる女性は、前髪を作る髪型にするのもよいでしょう。
前頭部の薄毛は早めの対策が大切です
女性の前頭部の薄毛は加齢やストレス、睡眠不足、過度なダイエット、間違ったヘアケアなどさまざまな原因が複雑に絡み合って起こります。
改善のためには生活習慣の改善やストレスの発散、ヘアケア方法の見直しが欠かせませんが、セルフケアで改善が見られない方は早めに専門のクリニックを受診しましょう。
女性の薄毛はさまざまな原因によって起こるため、まずは専門医の診察を受けて原因を特定する必要があります。前頭部の薄毛は特に目立つため、早めの対策が大切です。
- この記事の監修
日本毛髪科学協会 毛髪診断士
吉田 愛(よしだ あい)
2015年アンファー株式会社入社。スカルプDのマーケティング、経営企画を経験。
2019年から商品開発に従事し、スカルプD ボーテブランドの商品開発責任者を担当。
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薄毛・抜け毛・切れ毛の
FAQ記事
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よくある質問
女性の薄毛の原因はさまざまですが、主に加齢・女性ホルモンの減少・ストレス・副腎皮質ホルモンの減少などが挙げられます。いくつかの原因が重なって薄毛の症状が見られる場合もあります。女性の薄毛の場合は、ホルモンバランスの変化による脱毛も多いです。まず、病院で原因を詳しく調べてもらう事が、薄毛の原因を知るためには大切です。
髪の毛はもともとケラチンとたんぱく質から成ります。過度のダイエットにより、毛や爪など皮膚の最外層を形成している角層の合成に不可欠な微量金属の、腸からの吸収ができなくなります。そうすると、毛は伸びない、爪も伸びず、薄くやわらかくなります。皮膚もカサカサになって、輝きがなくなります。上記のように、過度のダイエットで体内だけでなく髪にも栄養が行き渡らなくなり、その結果として抜け毛がおこり、髪が細くなる(薄毛になる)といった症状が現れる場合があります。
妊娠中は出産準備のために分泌される女性ホルモンの影響で、成長期が終わるはずの髪の毛の寿命が長くなり、抜け毛が少なくなります。しかし、出産後はホルモンのバランスが急激に通常の状態に戻ります。そのため、寿命が延長されていた毛髪が突然休止期に入ることにより、一時的に抜け毛が多くなります。これは出産後約6ヶ月を過ぎると、徐々に回復していくようになります。
遺伝的要素は誰にでもあります。実際に「薄毛」が遺伝するのではなく、「薄毛」になりやすい体質が遺伝し、その家系の生活習慣などが遺伝的要素として影響する(薄毛になる)と言われています。
現在のところ円形脱毛症の原因ははっきりとしていません。原因としては、「自己免疫疾患」、「精神的ストレス」、「内分泌異常」、「遺伝的素因」等が考えられます。「自己免疫疾患」という説が有力ですが、精神的ストレスがきっかけの誘因になるのかもしれません。自己免疫は、外部からの侵入物を攻撃することにより、私達の身体を守っています。自己免疫疾患では、この免疫機能に何らかの異常が生じ、自己反応性の細胞や抗体が出現してきます。円形脱毛症においては、Tリンパ球が毛根を外敵と間違えて誤った攻撃命令を出すことによって起きるとされています。「T リンパ球」とは、体の中に侵入してきた有害な細菌やウィルスといった外敵を身体の細胞と区別して命令を出す細胞です。一度攻撃が始まってしまうと、多くの Tリンパ球が毛根に集まり激しい攻撃を繰り広げます。そのため毛根が破壊され、正常で元気な女性の髪の毛でさえ、突然抜け落ちてしまいます。
育毛剤の使用や、パーマでボリュームを出したり、カラーリングなどで目立たなくする事は可能です。薄毛の場合は原因にもよりますが、加齢によるものや、ホルモンバランスの変化などは、円形脱毛症とは違いますから自然と治る事はまず無いと考えて、専門医師の受診をお勧めします。
筋肉が凝って硬くなると、周辺の血液の流れが悪くなり髪に必要な栄養分がきちんと行き渡らなくなります。その結果、血行不良を起こし、薄毛や抜け毛をまねきますので軽い運動やストレッチで血行を良くするように心がけましょう。
まずは加齢現象の一つと思ってください。髪の毛は毛球のなかにある毛乳頭細胞でつくられています。そのなかには髪の毛の色を決める色素細胞が含まれています。この色素細胞でつくられたメラニン色素が、毛の中に送り込まれ髪の毛に色がつきます。ところが、色素細胞の加齢現象により機能が低下し時には消失してしまいます。そうすると色素を持たない髪の毛が白髪になると言われています。
パーマ、カラーリングともに、いくら技術が進歩したとはいえ髪にダメージを与えます。そして抜け毛の原因となるのが、パーマ液や毛染め剤が頭皮にもたらす影響です。髪の傷み自体は抜け毛の直接の原因にはなりませんが、痛んだ頭皮が髪に悪影響を与え、抜け毛の原因につながることがあります。
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