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女性の薄毛治療は男性と違う?病院での治療方法やセルフケア方法を紹介

掲載日:2023.10.02 更新日:2023.10.03

薄毛は男性の問題と思われがちですが、実際には女性も抜け毛や薄毛に悩まされている方が多くいます。いまは女性の薄毛も病院やクリニックで治療できる時代です。この記事では、女性と男性の薄毛治療の違いや、自宅でできる抜け毛予防のためのセルフケア、女性の薄毛に関する質問などについて解説します。

この記事の監修
日本毛髪科学協会 毛髪診断士

日本毛髪科学協会 毛髪診断士

吉田 愛(よしだ あい)

2015年アンファー株式会社入社。スカルプDのマーケティング、経営企画を経験。
2019年から商品開発に従事し、スカルプD ボーテブランドの商品開発責任者を担当。

女性の薄毛治療は男性と違う?

男性の薄毛は男性型脱毛症(AGA)が多いとされています。男性型脱毛症は思春期以降に発症して徐々に進行する点が特徴です。
男性ホルモンの一種であるテストステロンが、活性の高いジヒドロテストステロンへと変化すると、退行期誘発因子であるTGF-βが生成されて抜け毛のリスクを高めます。テストステロンがジヒドロテストステロンへと変化する際に、酵素の一種である5α-リダクターゼが重要な働きをしますが、5α-リダクターゼの活発度は遺伝に左右されるため、男性型脱毛症も遺伝的な影響が大きいとされます。

一方、女性の薄毛の原因は出産や加齢によるホルモンバランスの変化、ダイエット、ストレスなどさまざまです。そのため、女性の薄毛の原因を特定するのは難しいとされています。

女性の薄毛治療はいつから始める?

女性の薄毛治療はいつから始める?

女性の薄毛治療は、気になったそのときから始めるのがおすすめです。
女性の薄毛は男性型脱毛症のように進行型ではありませんが、適切な処置を怠ると抜け毛や薄毛を改善するのは難しいです。

以下のような症状が見られるようであれば、女性が薄毛治療を始めるタイミングと言えるでしょう。

  • 髪の毛全体のボリュームが減少してきた
  • 頭頂部の髪の毛が立たなくなってきた
  • 地肌が透けて見えるようになってきた
  • 排水溝に詰まる抜け毛の量が増えてきた
  • 細い髪の毛が増えてきた
  • セットが決まらなくなってきた
  • 分け目部分の地肌が目立つようになってきた

病院でできる薄毛治療

病院でできる薄毛治療は、大きく内服薬外用薬の2種類に分けられます。内服薬と外用薬にはミノキシジルを配合したものが多くなっています。

ミノキシジルは厚生労働省によって発毛効果が認められた数少ない有効成分です。血管を拡張して血液の循環を促進する作用や、毛母細胞の死滅を抑制する作用などが期待されています。

ここでは病院でできる薄毛治療について詳しく解説します。

内服薬

内服薬は外用薬や注射薬を除いた、経口服用が特徴の薬剤です。女性の薄毛にはミノキシジルを含有した内服薬を用いるのが一般的です。ミノキシジル内服薬には以下の特徴やメリット、デメリットがあります。

特徴 1日1錠を服用する。食前でも食後でも構わない
メリット 外用薬に比べると高い発毛効果が期待できる
デメリット 多毛症・動悸・めまい・頭痛・血圧の低下・初期脱毛などの副作用を起こす可能性がある

外用薬

外用薬は人体に用いる薬剤の総称で外皮用薬や点眼薬、点鼻薬、点耳薬、口腔薬、座薬が該当します。
ミノキシジル外用薬は外皮用薬の一種で、頭皮に塗布して使用するのが特徴です。ミノキシジル外用薬の特徴やメリット・デメリットは以下の通りです。

特徴 1日2回頭皮に塗布する
メリット 内服薬に比べると副作用のリスクが低い
デメリット 内服薬に比べると効果を実感するまでに時間が掛かる。頭皮のかゆみや赤み、アレルギー反応などの副作用が起こり得る

病院での治療の流れ

病院やクリニックを受診すると、一般的に下記の流れで治療が行われます。

  • 1.問診表の記入
  • 2.医師による問診
  • 3.詳細なカウンセリング
  • 4.頭部撮影
  • 5.血液検査
  • 6.薬の処方
  • 7.定期的な通院

病院やクリニックを受診するメリットの1つが、医師や毛髪診断士のカウンセリングにより、1人1人に合った治療を受けられる点です。

薬が処方された後も数ヶ月おきに通院し、治療の効果を確かめるのが一般的です。症状や病院にもよりますが、頻繁に通わなくても問題ないため、仕事や家庭が忙しくても安心といえます。

最近はオンライン診療を行う病院やクリニックも増えており、2回目以降の診察はオンラインで受け、治療薬だけ自宅に送付してもらう方法もあります。

自宅でできるセルフケア

自宅でできるセルフケア

薄毛対策には病院やクリニックでの治療が必要ですが、セルフケアも同じくらい大切です。なぜなら、女性の薄毛は男性とは異なり、生活習慣が原因となるケースも少なくないからです。抜け毛や薄毛を改善・予防するためには以下の3点に取り組みましょう。

  • 食生活の改善
  • 頭皮マッサージ
  • 育毛剤の使用

ここでは自宅でできるセルフケアについて解説します。

食生活の改善

髪の毛は日々の食事から摂取した栄養で作られるため、抜け毛や薄毛を改善・予防するためには食生活の見直しも大切です。

抜け毛や薄毛のリスクを低下させるためには、脂質や糖質を多く含む食品の過剰な摂取は避けるようにしましょう。
脂質や糖質は皮脂の原因となるため、過剰に摂取すると皮脂の分泌量が増加して頭皮環境が悪化し、結果として抜け毛や薄毛のリスクを高めます

反対に、女性の薄毛予防のために取るべき栄養素・期待できる効果・多く含む食品は以下の通りです。

栄養素 期待できる効果 多く含む食品
たんぱく質 髪の毛を作る元となる 肉や魚、大豆など
亜鉛 髪の毛の合成をサポートする 牡蠣・うなぎの蒲焼など
イソフラボン 女性ホルモンの一種であるエストロゲンと似たはたらきをする 豆腐・納豆など
鉄分 貧血を予防し髪の毛の成長に必要な栄養を送り届ける レバー・牛もも肉・カツオ・マグロなど
ビタミンB群 皮脂の分泌量をコントロールする 赤身の魚・アボカド・ヒレ肉・卵など

頭皮マッサージ

抜け毛や薄毛の予防には頭皮マッサージもおすすめです。頭皮マッサージで血液の循環を促進すると、髪の毛を太く・強く成長させる効果が期待できます。頭皮マッサージのやり方は下記の通りです。

  • 1.頭部の真ん中を指圧
  • 2.頭頂部の周りを指圧
  • 3.生え際を指圧
  • 4.頭皮全体をマッサージ
  • 5.側頭部。頭頂部を手のひらで圧迫

頭皮マッサージを行う際には、指の腹で頭皮を優しく指圧しましょう。爪や指先で引っ掻くと頭皮を傷つけ、頭皮環境を悪化させる恐れがあります。
入浴中やお風呂上がりなど、身体が温まった状態で頭皮マッサージを行うとさらに効率的です。

育毛剤の使用

育毛剤は現在生えている髪の毛を太く・強く成長させるためのヘアケアアイテムです。
血行促進や頭皮環境を整える成分が含まれています。
ただし、育毛剤には発毛効果が認められていません。薄毛が目立ち、新しく髪の毛を生やしたい女性は、病院で治療を受けるのがおすすめです。

女性の薄毛治療に関するよくある質問

ここでは、女性の薄毛に関するよくある質問に回答します。

育毛剤でも薄毛を治療できる?

育毛剤で薄毛の治療はできません。育毛剤は基本的に今ある髪の毛を健康に保つために用いられます。治療目的なら病院で治療を受けるのが最短ルートです。

治療を始めたら即日効果が出る?

外用薬・内服薬のどちらも効果が出るまでにある程度の時間がかかり、即日の効果は期待できません。今すぐ薄毛を隠したいのであれば、帽子やウィッグの使用がおすすめです。アイテムで薄毛を隠しつつ、治療を進めていくとよいでしょう。

女性の薄毛は早めの治療がおすすめです

女性の薄毛原因は男性と異なり、出産や加齢によるホルモンバランスの変化、ダイエット、ストレスなど実にさまざまです。ただ、男性とは異なり遺伝的要因が少ない分だけ、適切な対処により改善が期待できるとも言えます。

抜け毛や薄毛を予防するためには食習慣の見直しを行ったり、頭皮マッサージに取り組んだりするのがおすすめです。
すでに薄毛や抜け毛に悩んでいるのであれば、専門の病院やクリニックで治療を受けるのがおすすめです。早めに治療を開始すると、早期改善が期待できます。

この記事の監修
日本毛髪科学協会 毛髪診断士

日本毛髪科学協会 毛髪診断士

吉田 愛(よしだ あい)

2015年アンファー株式会社入社。スカルプDのマーケティング、経営企画を経験。
2019年から商品開発に従事し、スカルプD ボーテブランドの商品開発責任者を担当。

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薄毛・抜け毛・切れ毛の
FAQ記事

よくある質問

A.

女性の薄毛の原因はさまざまですが、主に加齢・女性ホルモンの減少・ストレス・副腎皮質ホルモンの減少などが挙げられます。いくつかの原因が重なって薄毛の症状が見られる場合もあります。女性の薄毛の場合は、ホルモンバランスの変化による脱毛も多いです。まず、病院で原因を詳しく調べてもらう事が、薄毛の原因を知るためには大切です。

A.

髪の毛はもともとケラチンとたんぱく質から成ります。過度のダイエットにより、毛や爪など皮膚の最外層を形成している角層の合成に不可欠な微量金属の、腸からの吸収ができなくなります。そうすると、毛は伸びない、爪も伸びず、薄くやわらかくなります。皮膚もカサカサになって、輝きがなくなります。上記のように、過度のダイエットで体内だけでなく髪にも栄養が行き渡らなくなり、その結果として抜け毛がおこり、髪が細くなる(薄毛になる)といった症状が現れる場合があります。

A.

妊娠中は出産準備のために分泌される女性ホルモンの影響で、成長期が終わるはずの髪の毛の寿命が長くなり、抜け毛が少なくなります。しかし、出産後はホルモンのバランスが急激に通常の状態に戻ります。そのため、寿命が延長されていた毛髪が突然休止期に入ることにより、一時的に抜け毛が多くなります。これは出産後約6ヶ月を過ぎると、徐々に回復していくようになります。

A.

遺伝的要素は誰にでもあります。実際に「薄毛」が遺伝するのではなく、「薄毛」になりやすい体質が遺伝し、その家系の生活習慣などが遺伝的要素として影響する(薄毛になる)と言われています。

A.

現在のところ円形脱毛症の原因ははっきりとしていません。原因としては、「自己免疫疾患」、「精神的ストレス」、「内分泌異常」、「遺伝的素因」等が考えられます。「自己免疫疾患」という説が有力ですが、精神的ストレスがきっかけの誘因になるのかもしれません。自己免疫は、外部からの侵入物を攻撃することにより、私達の身体を守っています。自己免疫疾患では、この免疫機能に何らかの異常が生じ、自己反応性の細胞や抗体が出現してきます。円形脱毛症においては、Tリンパ球が毛根を外敵と間違えて誤った攻撃命令を出すことによって起きるとされています。「T リンパ球」とは、体の中に侵入してきた有害な細菌やウィルスといった外敵を身体の細胞と区別して命令を出す細胞です。一度攻撃が始まってしまうと、多くの Tリンパ球が毛根に集まり激しい攻撃を繰り広げます。そのため毛根が破壊され、正常で元気な女性の髪の毛でさえ、突然抜け落ちてしまいます。

A.

育毛剤の使用や、パーマでボリュームを出したり、カラーリングなどで目立たなくする事は可能です。薄毛の場合は原因にもよりますが、加齢によるものや、ホルモンバランスの変化などは、円形脱毛症とは違いますから自然と治る事はまず無いと考えて、専門医師の受診をお勧めします。

A.

筋肉が凝って硬くなると、周辺の血液の流れが悪くなり髪に必要な栄養分がきちんと行き渡らなくなります。その結果、血行不良を起こし、薄毛や抜け毛をまねきますので軽い運動やストレッチで血行を良くするように心がけましょう。

A.

まずは加齢現象の一つと思ってください。髪の毛は毛球のなかにある毛乳頭細胞でつくられています。そのなかには髪の毛の色を決める色素細胞が含まれています。この色素細胞でつくられたメラニン色素が、毛の中に送り込まれ髪の毛に色がつきます。ところが、色素細胞の加齢現象により機能が低下し時には消失してしまいます。そうすると色素を持たない髪の毛が白髪になると言われています。

A.

パーマ、カラーリングともに、いくら技術が進歩したとはいえ髪にダメージを与えます。そして抜け毛の原因となるのが、パーマ液や毛染め剤が頭皮にもたらす影響です。髪の傷み自体は抜け毛の直接の原因にはなりませんが、痛んだ頭皮が髪に悪影響を与え、抜け毛の原因につながることがあります。

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