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夏に抜け毛が多いのはなぜ?原因や見直したいヘアケアなど対策方法を解説

掲載日:2024.07.02 更新日:2024.07.02

「夏になると抜け毛が増える」と感じている人は少なくありません。この記事では、夏に抜け毛が多くなる原因や対策方法を紹介しています。脱毛症の可能性についても解説しているので夏の抜け毛が気になる女性の方は参考にしてください。

この記事の監修
日本毛髪科学協会 毛髪診断士

日本毛髪科学協会 毛髪診断士

吉田 愛(よしだ あい)

2015年アンファー株式会社入社。スカルプDのマーケティング、経営企画を経験。
2019年から商品開発に従事し、スカルプD ボーテブランドの商品開発責任者を担当。

夏に抜け毛が多くなる原因

1日に抜ける髪の毛の本数は平均するとおよそ50本から100本とされますが、夏になるとそれ以上の抜け毛が見られるケースもあります。
夏に抜け毛が多くなるのは、夏ならではの気温や行動などが関係しています。

  • 海水による刺激
  • 紫外線のダメージ
  • 皮脂の分泌量増加
  • 食欲不振や睡眠不足
  • エアコンの使用による乾燥

ここでは、夏に抜け毛が多くなる原因について解説します。

海水による刺激

夏になると海水浴などのレジャーを楽しまれる方も多いでしょう。
人間の頭皮はpHがおよそ4.5~6.5の弱酸性ですが、海水はpHがおよそ8~9の弱アルカリ性です。
そのため、頭皮が海水に濡れるとpHの差によりダメージが加わり、抜け毛の増加につながる恐れがあります。

また、海水には塩分が多く含まれているため、浸透圧によって頭皮から水分が奪われ、乾燥を招く恐れもあります。
頭皮が乾燥して肌のバリア機能が低下し、さらに海水や紫外線によるダメージが加わりやすくなるといった悪循環に陥るケースも少なくありません。

紫外線のダメージ

地表にまで届く紫外線はUV-AとUV-Bの2種類がありますが、なかでもUV-Bはレジャー紫外線とも呼ばれており、夏場に降り注ぐ量がピークを迎えます。
UV-Bが肌に与えるダメージは非常に強く、日焼けを引き起こす力はUV-Aの600倍から1000倍ともされているため注意しなければなりません。

頭部は太陽からもっとも近い箇所にあるため、強力な紫外線によるダメージが加わると、日焼けを起こして乾燥を招きやすくなります。
頭皮が乾燥すると外部からの刺激を受けやすくなり、ターンオーバーの周期が乱れた結果として抜け毛のリスクが増加する可能性があります。

皮脂の分泌量増加

夏は気温が高いため、汗とともに皮脂の分泌量も増加する傾向にあります。
皮脂は常在菌の一種であるマラセチアのエサとなるため、分泌量が増加すると細菌の異常な繁殖を招き、炎症を起こして抜け毛を引き起こす可能性が増加します。

また、皮脂が頭皮に残った角質などと混じり合い、毛穴をふさぐと髪の毛の成長が妨げられ、抜け毛につながるケースも少なくありません。
いずれのケースも薄毛や脱毛症につながる恐れがあるため気を付ける必要があります。

食欲不振や睡眠不足

夏場に猛暑が続くと夏バテをしてしまい、食欲が落ちたり夜眠れなくなったりする方もいるのではないでしょうか。
髪の毛は日々の食事から摂取する栄養素をもとに成長するため、食欲不振になると抜け毛が増えるリスクが増加します。

また、熱帯夜が続くと睡眠不足に陥ったり、睡眠の質が低下したりするケースも少なくありません。
髪の毛は、深い睡眠に落ちた際に分泌される成長ホルモンの働きで成長します。
睡眠不足や睡眠の質の低下が続くと、成長ホルモンの分泌量が減少するため、結果として抜け毛のリスクが増加する可能性があります。

エアコンの使用による乾燥

日本では夏に30度を超える日が多くなっており、エアコンをつけて対処する人は多いでしょう。
しかし、エアコンの風を浴び続けると頭皮が乾燥してしまう可能性があります。
頭皮が乾燥すると外部からの刺激によってターンオーバー周期が乱れ、抜け毛のリスクが増加する可能性があります。

夏の抜け毛対策

夏に抜け毛が増える原因は人によりさまざまなため、以下の対策法から自分に合った方法を実践するのがおすすめです。

  • シャンプーで清潔を保つ
  • 紫外線対策をする
  • 食事の栄養バランスを意識する
  • 夜眠れるように工夫する
  • 室内の温度や湿度を保つ

ここでは、夏の抜け毛を予防するための対策について解説します。

シャンプーで清潔を保つ

夏場に海水浴を楽しんだら、頭皮のダメージを最小限に抑えるため、すぐに洗髪して海水を洗い流しましょう
また、夏場に過剰に分泌された皮脂を洗い流すためにも、毎日以下の方法で正しくシャンプーするのが大切です。

  • 1.ブラシで髪のもつれをとる
  • 2.頭皮・髪の毛を予洗いする
  • 3.シャンプーを泡立ててから髪を洗う
  • 4.しっかりとすすぐ
  • 5.頭皮マッサージをしながらもう一度洗う
  • 6.すすぎ残しがないように丁寧に流す
  • 7.トリートメントをなじませる
  • 8.時間を置き、浸透させる
  • 9.すすぎ残しがないように丁寧に流す

頭皮を洗浄する際には専用のシリコンブラシを使用するのもおすすめです。
シリコン製のため頭皮を傷つけず優しく洗浄できるうえ、マッサージ効果も得られるため頭皮を健康に保ちやすくなるでしょう。

紫外線対策をする

夏の紫外線には髪の毛にダメージを与える作用があるため、対策を欠かさないよう注意しなければなりません。
外出の際には頭皮専用の日焼け止めスプレーを使用、もしくは日傘や帽子を利用するなどして紫外線から肌を守りましょう。
また、午前10時から午後2時の間は紫外線がもっとも強いため、できるだけ外出を避けるようにするのもポイントです。

食事の栄養バランスを意識する

夏の暑さでバテているからといって、食事をあまりとらないでいると栄養不足に陥ります。
可能な限り髪の毛の成長に欠かせない栄養素を含む食品を摂取し、抜け毛を予防するよう努めましょう。

栄養素 期待できる効果 多く含む食品
たんぱく質 髪の毛を作る原料となる 肉や魚、大豆など
亜鉛 タンパク質の再合成をサポートする 牡蠣・うなぎの蒲焼など
イソフラボン エストロゲンと似たはたらきをする 豆腐・納豆など
鉄分 貧血を予防する レバー・カツオ・マグロなど
ビタミンB群 皮脂の分泌量をコントロールする 赤身の魚・ヒレ肉・卵など

食事だけでは賄いきれない栄養素に関しては、サプリメントで補っても構いません。

夜眠れるように工夫する

夏バテで寝つきが悪い方は、エアコンや扇風機を上手に利用するのがおすすめです。
ただし一晩中エアコンをつけっぱなしにすると乾燥したり冷えすぎたりして、風邪をひく恐れがあるため注意が必要です。

就寝の30分ほどからエアコンをつけ部屋を冷やし、タイマーで2時間後くらいに停止する設定をしてみましょう。
また、エアコンとあわせて扇風機も活用してみてください。扇風機を足元に設置し、微風で付けておくと暑さが和らぎやすくなります。

室内の温度や湿度を保つ

夏バテを防ぐためにエアコンを利用し、昼間の室温を25℃~28℃に保つのがおすすめです。
また、湿度が高いと暑く感じるため、湿度は50%~60%になるよう調整しましょう。
特に室温が28度を超えると、屋内でも熱中症を発症する可能性があるため注意してください。

夏の抜け毛が減らないときは脱毛症かも

セルフケアや対策を行っても夏の抜け毛が減らない方は、何らかの脱毛症を発症している可能性も考えられます。
特に抜け毛量の増加が何ヶ月にもわたって続くようであれば、季節以外の原因を疑うべきでしょう。
女性に多く見られる脱毛症としては、以下の例が挙げられます。

  • びまん性脱毛症
  • 男性女性型脱毛症
  • 分娩後脱毛症
  • 牽引性脱毛症
  • 円形脱毛症

長期にわたる抜け毛を放置すると改善までに時間がかかってしまうため、なるべく早めに専門医の診察を受けてください。

ヘアケアや生活習慣を見直して夏の抜け毛を減らす

夏に抜け毛が増える原因としては、海水による刺激や紫外線によるダメージ、皮脂の分泌量増加、食欲不振、睡眠不足、エアコンによる乾燥などが挙げられます。
毎年夏になると抜け毛が増えるという方は、ヘアケアや生活習慣を見直して抜け毛予防に取り組んでください。
ただし、長期にわたって抜け毛が続く方は、季節以外の原因も疑われるため、専門のクリニックを受診するのがおすすめです。

この記事の監修
日本毛髪科学協会 毛髪診断士

日本毛髪科学協会 毛髪診断士

吉田 愛(よしだ あい)

2015年アンファー株式会社入社。スカルプDのマーケティング、経営企画を経験。
2019年から商品開発に従事し、スカルプD ボーテブランドの商品開発責任者を担当。

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薄毛・抜け毛・切れ毛の
FAQ記事

よくある質問

A.

女性の薄毛の原因はさまざまですが、主に加齢・女性ホルモンの減少・ストレス・副腎皮質ホルモンの減少などが挙げられます。いくつかの原因が重なって薄毛の症状が見られる場合もあります。女性の薄毛の場合は、ホルモンバランスの変化による脱毛も多いです。まず、病院で原因を詳しく調べてもらう事が、薄毛の原因を知るためには大切です。

A.

髪の毛はもともとケラチンとたんぱく質から成ります。過度のダイエットにより、毛や爪など皮膚の最外層を形成している角層の合成に不可欠な微量金属の、腸からの吸収ができなくなります。そうすると、毛は伸びない、爪も伸びず、薄くやわらかくなります。皮膚もカサカサになって、輝きがなくなります。上記のように、過度のダイエットで体内だけでなく髪にも栄養が行き渡らなくなり、その結果として抜け毛がおこり、髪が細くなる(薄毛になる)といった症状が現れる場合があります。

A.

妊娠中は出産準備のために分泌される女性ホルモンの影響で、成長期が終わるはずの髪の毛の寿命が長くなり、抜け毛が少なくなります。しかし、出産後はホルモンのバランスが急激に通常の状態に戻ります。そのため、寿命が延長されていた毛髪が突然休止期に入ることにより、一時的に抜け毛が多くなります。これは出産後約6ヶ月を過ぎると、徐々に回復していくようになります。

A.

遺伝的要素は誰にでもあります。実際に「薄毛」が遺伝するのではなく、「薄毛」になりやすい体質が遺伝し、その家系の生活習慣などが遺伝的要素として影響する(薄毛になる)と言われています。

A.

現在のところ円形脱毛症の原因ははっきりとしていません。原因としては、「自己免疫疾患」、「精神的ストレス」、「内分泌異常」、「遺伝的素因」等が考えられます。「自己免疫疾患」という説が有力ですが、精神的ストレスがきっかけの誘因になるのかもしれません。自己免疫は、外部からの侵入物を攻撃することにより、私達の身体を守っています。自己免疫疾患では、この免疫機能に何らかの異常が生じ、自己反応性の細胞や抗体が出現してきます。円形脱毛症においては、Tリンパ球が毛根を外敵と間違えて誤った攻撃命令を出すことによって起きるとされています。「T リンパ球」とは、体の中に侵入してきた有害な細菌やウィルスといった外敵を身体の細胞と区別して命令を出す細胞です。一度攻撃が始まってしまうと、多くの Tリンパ球が毛根に集まり激しい攻撃を繰り広げます。そのため毛根が破壊され、正常で元気な女性の髪の毛でさえ、突然抜け落ちてしまいます。

A.

育毛剤の使用や、パーマでボリュームを出したり、カラーリングなどで目立たなくする事は可能です。薄毛の場合は原因にもよりますが、加齢によるものや、ホルモンバランスの変化などは、円形脱毛症とは違いますから自然と治る事はまず無いと考えて、専門医師の受診をお勧めします。

A.

筋肉が凝って硬くなると、周辺の血液の流れが悪くなり髪に必要な栄養分がきちんと行き渡らなくなります。その結果、血行不良を起こし、薄毛や抜け毛をまねきますので軽い運動やストレッチで血行を良くするように心がけましょう。

A.

まずは加齢現象の一つと思ってください。髪の毛は毛球のなかにある毛乳頭細胞でつくられています。そのなかには髪の毛の色を決める色素細胞が含まれています。この色素細胞でつくられたメラニン色素が、毛の中に送り込まれ髪の毛に色がつきます。ところが、色素細胞の加齢現象により機能が低下し時には消失してしまいます。そうすると色素を持たない髪の毛が白髪になると言われています。

A.

パーマ、カラーリングともに、いくら技術が進歩したとはいえ髪にダメージを与えます。そして抜け毛の原因となるのが、パーマ液や毛染め剤が頭皮にもたらす影響です。髪の傷み自体は抜け毛の直接の原因にはなりませんが、痛んだ頭皮が髪に悪影響を与え、抜け毛の原因につながることがあります。

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