抜け毛が枕に20本30本！平均はどれくらい？抜け毛がつく原因と対策方法

枕につく抜け毛はどれくらいが平均？

枕につく抜け毛の量の平均は明らかになっていません。
しかし、一般的に1日の間に抜ける髪の毛の本数は、平均するとおよそ50本から100本で、そのうちおよそ6～7割が、シャンプーの際に抜け落ちると言われています。

つまり、シャンプーの時以外に抜け落ちる髪の毛は、およそ15本から40本となる計算です。
では、寝ている間に枕につく抜け毛の本数が、どの程度であれば正常と言えるのでしょうか。

0～10本前後：正常の範囲内

先ほどの計算によると、一般的に普段の生活で抜ける15～40本程度です。
そのため、寝ているときに10本程度の髪の毛が抜けても、正常の範囲内と言えるでしょう。

20～30本以上：異常な可能性がある

枕に抜け毛が20～30本付着しているなら、普段の生活で抜ける髪の毛のほぼすべてが、寝ている間に抜け落ちている計算です。
一日中ベッドでゴロゴロしていたのならあり得ますが、そうでなければ1日の抜け毛の総量自体が増えており、枕につく量も増えたと考えられます。
放置すると薄毛が目立つ危険もあるため、早めの対策が重要です。

枕につく抜け毛が増える原因

朝起きたときに枕に付着している髪の毛が目立つ方は、以下の項目に当てはまらないかチェックしてみましょう。

ここでは、寝ている間の抜け毛が増える原因について解説します。

髪の毛を洗わずに寝ている

仕事や外出で疲れると、髪の毛を洗わずに寝てしまうこともあるでしょう。
一日の抜け毛全体のおよそ6～7割がシャンプーの際に抜け落ちます。
シャンプーの際に多くの髪の毛が抜ける理由は、洗髪時に生じる摩擦により、ヘアサイクルの休止期を迎えた髪の毛が毛穴から離れるためです。
そのため、髪の毛を洗わずに寝ると、シャンプーの際に抜け落ちなかった髪の毛が寝ているときに抜け、枕につく量が増加する傾向にあります。

髪の毛を乾かさずに寝ている

シャンプーの後にドライヤーをかけないと、髪の毛や頭皮が濡れた状態が続きます。
髪の毛が濡れていると、キューティクルが開きっぱなしになってダメージを受けやすいため、切れ毛や抜け毛を生じるリスクが増加します。

また、頭皮が濡れたままだと雑菌繁殖の温床となり、頭皮環境の悪化による抜け毛が増えやすくなるため注意が必要です。

寝具が不衛生な状態である

枕カバーやシーツなどの寝具が不衛生だと、寝ている間に雑菌が繁殖しやすくなります。
一見清潔に見える枕カバーやシーツも、目視では確認できない汗や皮脂が付いているケースが少なくありません。
不衛生な寝具により雑菌が繁殖すると、頭皮環境の悪化によって抜け毛が増える可能性があります。

生活習慣が乱れている

以下のような生活習慣が乱れると、自律神経の乱れや血行不良が起こり、就寝中の抜け毛のリスクが増加すると考えられます。

睡眠不足やストレス、運動不足により血行不良が生じると、髪の毛の成長に必要な栄養が頭皮に届けられにくくなります。
また、髪の毛は日々の食事から摂取する栄養素によって作られるため、栄養バランスの偏った食事や過度のダイエットも抜け毛リスクを高めます。

季節の変わり目で抜け毛が増えている

枕につく髪の毛が目立つのは、季節の変わり目で抜け毛全体の量が増加しているからかもしれません。
季節の変わり目には抜け毛が増える傾向にあり、一時的に150本から200本の髪の毛が抜けるケースも珍しくありません。

春や秋に抜け毛が増える理由としては、新生活にともなうストレスや寒暖差、睡眠の質の低下などが挙げられます。
ストレスや寒暖差、睡眠の質の低下などが原因で自律神経が乱れると、血管が収縮して血行不良を引き起こし、髪の毛の成長を阻害しやすくなります。

枕につく抜け毛が増える脱毛症

長期にわたり枕につく抜け毛の量が多い方は、以下の脱毛症を発症している可能性があります。

1日あたり100本以上の抜け毛が続く方や、枕につく抜け毛が明らかに目立つ方はチェックしてみてください。

びまん性脱毛症

びまん性脱毛症は女性に見られる代表的な薄毛で、髪の毛全体のボリュームダウンが特徴です。
びまん性脱毛症の原因は加齢やホルモンバランスの変化、ストレス、血行不良、睡眠不足、誤ったヘアケアなどさまざまです。

女性男性型脱毛症

女性男性型脱毛症は、主にホルモンバランスの変化により抜け毛が増えるびまん性脱毛症の一種です。
女性の体内でもわずかながら男性ホルモンが分泌されており、更年期に入り女性ホルモンの分布量が減少すると相対的に男性ホルモンが増加します。
男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロンがアンドロゲン受容体に結合すると、抜け毛を引き起こしやすくなると分かっています。

分娩後脱毛症

分娩後脱毛症とはその名のとおり、出産後に起こる脱毛症です。
妊娠中に盛んに分泌された女性ホルモンは、出産を終えると激減します。
女性ホルモンには髪のハリやコシを保ったり、ヘアサイクルの成長期を維持したりする働きがあります。
そのため、産後に女性ホルモンの分泌量が減少すると、分娩後脱毛症の発症リスクが増加するのです。
分娩後脱毛症による抜け毛は、およそ半年から1年程度で改善に向かうのが一般的です。

牽引性脱毛症

牽引性脱毛症とは、頭皮が引っ張られることで起こる脱毛症です。
いつも同じ箇所で髪の毛を分けたり結んだりしていると、局所の血行不良により牽引性脱毛症を発症するリスクが増加します。
通常は髪形を変えると改善に向かいますが、牽引によるダメージが毛根の深い箇所におよぶと、髪の毛が生えて来なくなる恐れもあります。

円形脱毛症

円形脱毛症とは、10円玉程度の大きさの円形や楕円形の脱毛班が生じる脱毛症です。
年齢や性別を問わず、誰でも発症する可能性があり、まとまった量の髪の毛がある日突然のように抜け落ちる点が特徴です。
抜け毛量の増加とともに明らかな脱毛斑を認める際には、円形脱毛症を発症している可能性が高いと言えます。

枕につく抜け毛が増えたら危険のサインです

髪の毛は平均すると1日あたり50本から100本ほど抜け落ちており、枕に10本程度付いていても過度に心配する必要はありません。
しかし、毎日のように20本から30本以上の髪の毛が枕に付いているようであれば、何らかの脱毛症を発症している可能性が疑われます。
女性の薄毛は「気が付いたら発症していた」というケースも多いため、枕につく抜け毛が増えたら危険のサインだと思ってください。
セルフケアで抜け毛が改善しない方は、専門のクリニックで相談するのがおすすめです。