フケは肌の乾燥対策が大切！乾燥の原因は？シャンプーやローションで改善

フケの原因は乾燥かも

フケは大きく乾性フケと脂性フケの2種類に分けられますが、乾性フケが目立つようになるのは頭皮の乾燥が大きな原因です。

肌の表面には0.2ミリメートルほどの厚みを持つ表皮があり、基底層で作られた表皮細胞が上方へと押しあげられて数層～十数層の角層を形成しています。
角層の最表面に達した表皮細胞はやがてアカとなって剥がれ落ちますが、頭皮から剥がれ落ちるアカをフケと呼んでいます。

フケは通常目に見えないほど小さいのですが、肌が乾燥するとターンオーバーの周期が短くなり、未熟な角層が大量に剥がれ落ちて小さなフケが目立つようになるのです。
乾性フケが目立つ方は、何よりも乾燥対策を行うのが大切です。

乾燥による乾性フケと脂性フケの見分け方

乾性フケと脂性フケを見分けるには、フケや頭皮の状態をよく確認するのがポイントです。以下の表で乾性フケ・脂性フケの特徴を確認しておきましょう。

乾性フケ	脂性フケ
・白っぽい見た目をしている ・カサカサと乾燥している ・粒が小さい ・頭皮に乾燥が見られる ・衣服の肩口に多く見られる	・黄色っぽい見た目をしている ・ベタベタしている ・粒が比較的大きい ・頭皮に過剰な皮脂が見られる ・髪の毛の根元や頭皮に付着している

どちらも頭皮から剥がれ落ちたフケである点に変わりはありませんが、特徴が異なるためよく確認すれば容易に見分けられます。

フケのもと！肌が乾燥する原因

衣服の肩口に粒の小さい白っぽいフケが多く見られる方は、以下の原因で頭皮の乾燥を引き起こしている可能性があります。

ここでは、フケの元となる肌の乾燥の原因について解説します。

皮脂の落としすぎ

普段から以下の行動をとっていると、皮脂を落としすぎて肌の乾燥を招く可能性があります。

皮脂はべたつきの原因として敬遠される傾向にありますが、適切な量の皮脂は頭皮の乾燥を防ぐために欠かせない存在です。
肌の表面が適切な量の皮脂に覆われているからこそ、角層内の水分の蒸散を防げるのです。
皮脂が不足すると肌のキメが粗くなり、目に見えないすきまから角層内の水分が蒸散し、フケの発生につながる恐れがあります。

季節の影響を受けている

フケの量が決まった時期になると増える方は、季節の影響を受けている可能性があります。例えば秋から冬にかけて湿度が下がると、手足だけでなく頭皮も乾燥するためカサカサしたフケが出やすくなります。
また、夏になると紫外線によるダメージが強くなり、頭皮が日焼けのような状態になり、皮がむけてフケのように剥がれ落ちるケースも少なくありません。
特定の時期にだけフケが目立つ方は、季節ならではの原因でフケの増加を招いている可能性があると考えられます。

生活習慣が乱れている

睡眠不足などの不規則な生活や乱れた食生活が原因で、フケを引き起こす可能性もあります。
例えば、睡眠不足が続くと自律神経の乱れによりターンオーバーの周期が短くなり、未熟な角質細胞が剥がれ落ちて乾性フケの増加を引き起こす可能性があります。
三大栄養素の1つである脂質が不足すると、十分な皮脂膜が作れなくなり、頭皮の乾燥を引き起こしやすくなるため注意しましょう。
また、運動不足が続くと血行不良により新陳代謝が鈍くなり、頭皮の乾燥を招きやすくなります。

フケを減らす！乾燥対策

乾燥はフケが増える大きな原因のため、普段から以下の方法で乾燥対策に取り組むのがおすすめです。

髪の毛を洗った後に頭皮のつっぱりを感じる方は、以下で紹介する対策を試してみてください。

シャンプーを変える

髪の毛を洗った後に頭皮のつっぱりを感じる方は、洗浄力が強すぎるシャンプーを使っている可能性があります。
頭皮の乾燥を防ぐためには、洗浄力がマイルドな肌への刺激が弱いシャンプーを使うのがおすすめです。
たとえばアミノ酸系の洗浄成分を配合したシャンプーは洗浄力がマイルドなため、皮脂を程よく残した状態で洗髪できます。
鉱物油やパラベンなどの成分が添加されていないシャンプーであれば、さらに肌への刺激を減らして良好な頭皮環境を保ちやすくなります。

ローションなどで保湿をする

秋から冬にかけての空気が乾燥する季節にフケが増える方は、普段よりもしっかりと保湿する必要があります。
頭皮を保湿するためには、洗髪後に専用のローションや育毛剤などを使用するのがおすすめです。
育毛剤には血行を促進する成分や抗炎症成分などが配合されており、フケ予防はもちろんその他の頭皮トラブル予防にも効果的です。

お湯やドライヤーの温度に注意する

洗髪時のお湯や髪を乾かす際のドライヤーの温度が熱すぎると、頭皮が乾燥してフケが増える恐れがあります。
髪を洗い流す際には頭皮に必要な皮脂まで洗い流さないよう、湯温を36～38℃程度に設定しましょう。
ドライヤーは雑菌を繁殖させないために欠かせませんが、以下の点に注意して使用するのがポイントです。

フケと乾燥に関するよくある質問

頭皮の乾燥に関して、以下2つの質問が多く寄せられています。

なかなかフケが減らない方は、以下の解説も参考にしてください。

頭皮の乾燥で大量のフケが出るのはなぜ？

大量のフケが継続して見られる方は、粃糠性（ひこうせい）脱毛症を発症している恐れがあります。
粃糠性脱毛症を発症すると、通常では考えられないほどのフケが、頭皮全体を覆うように発生する点が特徴です。
原因としてはストレスや肌質に合っていないシャンプー、頻繁なヘアカラーやパーマ、ホルモンバランスの乱れなどが挙げられています。
放置すると抜け毛も悪化する恐れがあるため、異常な量のフケが見られる方は病院を受診するのがおすすめです。

乾燥によるフケには湯シャンが効果的？

湯シャンが乾性フケの改善に効果的なケースがあります。
湯シャンとはシャンプーなどのヘアケア商品を使わずに頭皮・髪の毛を洗う方法です。
頭皮の乾燥によりフケが増えている方のなかには、洗浄力の強いシャンプーで皮脂を落としすぎている方もいます。
シャンプーを使わずにお湯で洗うと、頭皮を守るために必要な皮脂膜が保たれるため、乾燥を予防してフケ対策につながる可能性があるでしょう。
ただし、いきなり湯シャンだけに切り替えると洗浄不足により不快な臭いが生じるケースもあるため、週に1～2回から始めて慣れてきたら回数を増やしていくのがおすすめです。

乾燥によるフケはヘアケアで対策できます

フケは乾性フケと脂性フケの2種類に分類されますが、カサカサとした細かい乾性フケが増えている方は、頭皮の乾燥を引き起こしている可能性が高いと考えられるでしょう。
頭皮の乾燥を引き起こす原因としては、洗浄力の強いシャンプーによる皮脂の落としすぎや、生活習慣の乱れなどが挙げられます。
乾燥によるフケを防ぐためには、洗浄力のマイルドなシャンプーに変え、正しい方法でヘアケアするのが重要です。
秋から冬にかけての乾燥した季節にフケが増える方は、いつもよりも丁寧に保湿するよう心がけましょう。
セルフケアで症状が改善しない方や、異常な量のフケが見られる方は、粃糠性脱毛症の発症も疑われるため専門の医療機関を受診するのがおすすめです。