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ドライヤーで薄毛になる?自然乾燥がいい?薄毛を防ぐ乾かし方を紹介

掲載日:2024.02.08 更新日:2024.02.08

この記事の監修
日本毛髪科学協会 毛髪診断士

日本毛髪科学協会 毛髪診断士

吉田 愛(よしだ あい)

2015年アンファー株式会社入社。スカルプDのマーケティング、経営企画を経験。
2019年から商品開発に従事し、スカルプD ボーテブランドの商品開発責任者を担当。

実は、ドライヤーのかけ方によっては抜け毛や薄毛を引き起こしやすくなる可能性もあるため注意が必要です。この記事では、間違ったドライヤーのかけ方が引き起こすトラブルや自然乾燥のリスク、ドライヤーを正しくかけるメリットについて解説します。

間違ったドライヤーのかけ方は薄毛・抜け毛の原因

ドライヤーをかけたからといって必ずしも薄毛になるとは限りませんが、やり方によっては頭皮や髪にダメージを与える可能性もあります。間違ったドライヤーのかけ方によって引き起こされやすいトラブルは以下の通りです。

  • 頭皮の乾燥
  • 熱によるダメージ

ここでは、間違ったドライヤーのかけ方が引き起こす可能性があるトラブルについて解説します。

頭皮の乾燥

間違ったドライヤーのかけ方によって引き起こしやすいトラブルの1つが頭皮の乾燥です。

頭皮は皮脂と汗で構成される皮脂膜によって覆われており、摩擦による機械的刺激や細菌・ウイルスなどから守っています。しかし、ドライヤーを頭皮から近い箇所でかけたり、長時間にわたって乾かしていたりすると、頭皮の乾燥によりバリア機能が損なわれ、外部の刺激に対して過敏になりやすくなります。

頭皮が乾燥するとカサカサとした粒の小さいフケの量が増加し、粃糠性脱毛症(ひこうせいだつもうしょう)を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。

熱によるダメージ

ドライヤーの吹き出し口からは100℃前後の熱風が出ますが、高熱は髪の毛を構成するアミノ酸の一種であるシスチンにも悪影響を与えるため注意が必要です。
髪の毛に対して過度な熱が加わるとシスチンが酸化分解され、システイン酸が増加して髪の毛にパサつきを生じ、切れ毛が起こりやすくなります。

自然乾燥は逆効果の可能性も

間違ったドライヤーのかけ方は頭皮の乾燥や熱によるダメージのリスクを増加させますが、だからといって自然乾燥するのは逆効果です。自然乾燥のデメリットは以下の通りです。

  • 雑菌が繁殖する
  • 髪が傷みやすくなる
  • 頭皮の血行が悪くなる

ここでは、シャンプーの後に自然乾燥させると生じるトラブルについて解説します。

雑菌が繁殖する

シャンプーの後にドライヤーをかけないで自然乾燥させていると、湿った環境を好む雑菌が繁殖して頭皮環境の悪化を引き起こしやすくなります。

なかでも常在菌の一種であるマラセチアが増殖すると脂漏性皮膚炎を発症し、抜け毛を引き起こすリスクが増加します。脂漏性皮膚炎はしばしば慢性的な経過をたどるため注意が必要です。

髪が傷みやすくなる

自然乾燥のまま寝てしまうと、髪の毛が傷みやすくなります

髪の毛の外側にはうろこ状のキューティクルが4枚~10枚ほど重なり合うように覆っており、髪の毛の内部組織を守っています。キューティクルの表面は18-メチルエイコサン酸で覆われており、髪の毛に加わる摩擦を低減させ、まとまりをよくさせる役割を果たしています。
しかし、髪の毛が濡れた状態だと18-メチルエイコサン酸の働きが低下するため、キューティクルが開きっぱなしになり髪の毛内部のタンパク質や水分が流出し、ダメージを受けやすくなるのです。

また、髪の毛を自然乾燥させていると乾くまでに時間がかかるため、乾ききる前に寝てしまうと寝具に擦れあってダメージを受けやすくなります。

頭皮の血行が悪くなる

シャンプーの後に自然乾燥させていると、頭皮が乾く際に気化熱で体温が奪われるため、冷えによる血行不良を引き起こしやすくなります。

血行不良により頭皮に送られる血液の量が減少すると、毛母細胞が分裂するためのエネルギーが不足したり、細胞分裂自体が抑制されたりするため、抜け毛や薄毛のリスクが増加します。

頭皮には毛細血管が多く分布しており、もともと血液の流れが滞りやすい箇所のため、冷えによる血行不良には特に注意が必要です。

ドライヤーを正しくかけるメリット

間違ったドライヤーのかけ方はさまざまなトラブルの原因となりますが、正しい方法でかけると以下のメリットを得られます。

  • 髪が艶やかになる
  • 雑菌の繁殖を抑える
  • 血流の悪化を防げる

ここでは、ドライヤーを正しくかけるメリットについて解説します。

髪が艶やかになる

髪の毛が濡れた状態が続くと、キューティクルが開きっぱなしになるため内部のタンパク質や水分が流出し、ダメージを受けやすくなる点は先述の通りです。
シャンプーの後に正しい方法でドライヤーをかけるとキューティクルがすぐに閉じるため、髪の毛のツヤやハリを保つ効果が期待できます。

また、キューティクルが閉じると、髪の毛内部のカラーリングやパーマの成分も流れ出にくくなるため、美容院での仕上がりを長持ちさせる結果につながります。キューティクルがいったんダメージを負ってしまうと、自然に修復される可能性はほとんどないため、シャンプーの後にはドライヤーで髪の毛を乾かすのが重要です。

雑菌の繁殖を抑える

髪の毛を濡れたままにしておくと雑菌が繁殖しやすくなります。シャンプーの後にドライヤーを正しくかけることで、雑菌の繁殖を抑えられるでしょう。
雑菌による頭皮環境の悪化を防げ、健やかな頭皮と髪の毛を保てます。

血流の悪化を防げる

シャンプーの後に頭皮の濡れた状態が続くと、気化熱によって体温が奪われ、冷えによる血行不良を招きます。洗髪後に速やかにドライヤーをかけておけば、気化熱で体温が奪われなくなるため、冷えにともなう血流の悪化を防げます
頭皮の血流が保たれることで栄養が行き渡りやすくなり、健やかな頭皮を保つことにつながるでしょう。

薄毛を防ぐ!ドライヤーの正しいかけ方

シャンプーの後のドライヤーには上記のメリットが期待できますが、あくまでも正しくかけたうえでの話です。抜け毛や薄毛を予防するためには、普段から以下の点に注意してドライヤーをかけるようにしましょう。

  • 1.タオルドライをする
  • 2.ドライヤーを髪の根元から当てる
  • 3.8割ほど乾いたら冷風に切り替える

シャンプーを終えたらすぐにドライヤーをかけるのではなく、タオルドライをしっかり行う必要があります。タオルドライを行わずに髪の毛が濡れた状態だと、ドライヤーをかける時間が長くなり、髪の毛や頭皮がダメージを受けやすくなるからです。

ドライヤーの温度は低温~中温に設定し、髪の毛から10cm以上離すのがポイントです。同じ箇所ばかり乾かさないよう意識しましょう。

髪の毛が8割ほど乾いたら、冷風に切り替えて仕上げるのもポイントの1つです。温風から冷風に切り替えるとキューティクルが引き締まり、髪の毛のツヤやハリが出やすくなります。

ドライヤーで100本以上の抜け毛は薄毛のサインかも?

髪の毛は毎日生えかわっており、1日に50本から100本の抜け毛は誰にでも見られる生理現象の1つといえます。

しかし、100本以上の抜け毛が何ヶ月にもわたって続くようであれば、何らかの脱毛症を発症している可能性が疑われます。放置すると薄毛が進行する恐れがありますので、早めに病院やクリニックを受診しましょう。

正しくドライヤーを使い、薄毛を予防しましょう

毎日のシャンプーの後に正しいやり方でドライヤーをかけると、髪の毛のツヤやハリを保ち、雑菌の繁殖を抑え、血流の悪化を防げる効果が期待できます。しかし、間違った方法でドライヤーをかけると頭皮環境の悪化を招き、抜け毛や薄毛のリスクを増加させる恐れがあるため注意が必要です。

今回ご紹介した方法を参考に、日常的に正しくドライヤーを使い、抜け毛や薄毛の予防に努めましょう。正しくドライヤーをかけているのに100本以上の抜け毛が長く続く方は何らかの脱毛症を発症している恐れがあるため、病院などで適切な治療を受けるのがおすすめです。

この記事の監修
日本毛髪科学協会 毛髪診断士

日本毛髪科学協会 毛髪診断士

吉田 愛(よしだ あい)

2015年アンファー株式会社入社。スカルプDのマーケティング、経営企画を経験。
2019年から商品開発に従事し、スカルプD ボーテブランドの商品開発責任者を担当。

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FAQ記事

よくある質問

A.

女性の薄毛の原因はさまざまですが、主に加齢・女性ホルモンの減少・ストレス・副腎皮質ホルモンの減少などが挙げられます。いくつかの原因が重なって薄毛の症状が見られる場合もあります。女性の薄毛の場合は、ホルモンバランスの変化による脱毛も多いです。まず、病院で原因を詳しく調べてもらう事が、薄毛の原因を知るためには大切です。

A.

髪の毛はもともとケラチンとたんぱく質から成ります。過度のダイエットにより、毛や爪など皮膚の最外層を形成している角層の合成に不可欠な微量金属の、腸からの吸収ができなくなります。そうすると、毛は伸びない、爪も伸びず、薄くやわらかくなります。皮膚もカサカサになって、輝きがなくなります。上記のように、過度のダイエットで体内だけでなく髪にも栄養が行き渡らなくなり、その結果として抜け毛がおこり、髪が細くなる(薄毛になる)といった症状が現れる場合があります。

A.

妊娠中は出産準備のために分泌される女性ホルモンの影響で、成長期が終わるはずの髪の毛の寿命が長くなり、抜け毛が少なくなります。しかし、出産後はホルモンのバランスが急激に通常の状態に戻ります。そのため、寿命が延長されていた毛髪が突然休止期に入ることにより、一時的に抜け毛が多くなります。これは出産後約6ヶ月を過ぎると、徐々に回復していくようになります。

A.

遺伝的要素は誰にでもあります。実際に「薄毛」が遺伝するのではなく、「薄毛」になりやすい体質が遺伝し、その家系の生活習慣などが遺伝的要素として影響する(薄毛になる)と言われています。

A.

現在のところ円形脱毛症の原因ははっきりとしていません。原因としては、「自己免疫疾患」、「精神的ストレス」、「内分泌異常」、「遺伝的素因」等が考えられます。「自己免疫疾患」という説が有力ですが、精神的ストレスがきっかけの誘因になるのかもしれません。自己免疫は、外部からの侵入物を攻撃することにより、私達の身体を守っています。自己免疫疾患では、この免疫機能に何らかの異常が生じ、自己反応性の細胞や抗体が出現してきます。円形脱毛症においては、Tリンパ球が毛根を外敵と間違えて誤った攻撃命令を出すことによって起きるとされています。「T リンパ球」とは、体の中に侵入してきた有害な細菌やウィルスといった外敵を身体の細胞と区別して命令を出す細胞です。一度攻撃が始まってしまうと、多くの Tリンパ球が毛根に集まり激しい攻撃を繰り広げます。そのため毛根が破壊され、正常で元気な女性の髪の毛でさえ、突然抜け落ちてしまいます。

A.

育毛剤の使用や、パーマでボリュームを出したり、カラーリングなどで目立たなくする事は可能です。薄毛の場合は原因にもよりますが、加齢によるものや、ホルモンバランスの変化などは、円形脱毛症とは違いますから自然と治る事はまず無いと考えて、専門医師の受診をお勧めします。

A.

筋肉が凝って硬くなると、周辺の血液の流れが悪くなり髪に必要な栄養分がきちんと行き渡らなくなります。その結果、血行不良を起こし、薄毛や抜け毛をまねきますので軽い運動やストレッチで血行を良くするように心がけましょう。

A.

まずは加齢現象の一つと思ってください。髪の毛は毛球のなかにある毛乳頭細胞でつくられています。そのなかには髪の毛の色を決める色素細胞が含まれています。この色素細胞でつくられたメラニン色素が、毛の中に送り込まれ髪の毛に色がつきます。ところが、色素細胞の加齢現象により機能が低下し時には消失してしまいます。そうすると色素を持たない髪の毛が白髪になると言われています。

A.

パーマ、カラーリングともに、いくら技術が進歩したとはいえ髪にダメージを与えます。そして抜け毛の原因となるのが、パーマ液や毛染め剤が頭皮にもたらす影響です。髪の傷み自体は抜け毛の直接の原因にはなりませんが、痛んだ頭皮が髪に悪影響を与え、抜け毛の原因につながることがあります。

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