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【 毛髪診断士監修 】頭皮のかゆみは乾燥が原因?注意すべきヘアケア・生活習慣&病気の可能性

掲載日:2025.03.12 更新日:2025.03.12

頭皮のかゆみは珍しくありませんが、頻繁に症状が見られる方は乾燥を疑う必要があるかもしれません。この記事では頭皮のかゆみと乾燥との関係について解説するとともに、かゆみや乾燥を引き起こす悪いヘアケアのやり方を紹介します。記事の後半では頭皮のかゆみをもたらす病気も紹介しているので参考にしてください。

頭皮のかゆみは乾燥が原因かも

頭皮のかゆみはさまざまなきっかけで起こりますが、乾燥も主要な原因の1つです。
かゆみは防御反応の一種で、肌に異物が付着したのを脳に伝える際に起こります。
肌に異物が付着すると細胞内からかゆみ物質が放出され、知覚神経を介して脳に伝わりかゆみを感じるのです。
乾燥により肌のバリア機能が低下すると、本来であれば深い箇所にある知覚神経が肌の表層近くまで伸びてくるため、かゆみを感じやすくなります。

頭皮のかゆみ・乾燥を引き起こすヘアケア

頭皮のかゆみや乾燥を引き起こすきっかけはさまざまですが、毎日シャンプーしているのに症状が見られる方は以下の原因が考えられます。

  • 洗髪の回数が多い
  • シャンプーの洗浄力が強すぎる
  • 熱いお湯で洗っている
  • 保湿をしていない
  • ドライヤーの時間が長い


ここでは、頭皮のかゆみ・乾燥を引き起こすヘアケアのやり方について解説します。

洗髪の回数が多い

洗髪の回数が多いと、頭皮が乾燥してかゆみを引き起こしやすくなります。
頭皮の表面は皮脂と汗で構成される皮脂膜で覆われており、肌の内部の水分が必要以上に蒸発してしまわないようになっています。
しかし、朝晩にシャンプーをするなど、一日に何度も頭皮を洗うと乾燥してかゆみを生じやすくなるのです。

皮脂はべたつきの原因として敬遠される傾向にありますが、適度な皮脂は頭皮を乾燥から守るために必要だと覚えておきましょう。
頭皮の乾燥を防ぐためにも、洗髪は一日一回にとどめてください。

シャンプーの洗浄力が強すぎる

毎日洗髪しているのに頭皮のかゆみ・乾燥が見られる方は、シャンプーの洗浄力が強すぎるのかもしれません。
シャンプーの洗浄力は製品によって異なりますが、乾燥肌の方が洗浄力の強すぎるシャンプーを使用すると、肌を守る皮脂膜が洗い流され頭皮の乾燥を招きます。

一日に一回しか洗髪していないのに、お風呂を出た後に頭皮がつっぱったりかゆみがでたりする方は、シャンプーの種類を見直してみてください。
頭皮が乾燥しやすい方は洗浄力がマイルドで、しっとりとした仕上がりのシャンプーを選ぶとよいでしょう。

熱いお湯で洗っている

シャンプーの際に熱いお湯を使用していないか確認しましょう。
頭皮の余分な皮脂を落とすためにはお湯で洗う必要がありますが、湯温が高すぎると頭皮を守るために必要な皮脂まで洗い流してしまいます
そのため、洗髪の際には湯温を36~38℃に設定すると改善できるかもしれません。
ぬるま湯で優しく洗髪すると、適度な皮脂膜が頭皮を覆うため乾燥対策になります。

保湿をしていない

肌質や季節によっては、適切な洗い方をしていても頭皮の乾燥を引き起こすケースがあります。
洗髪後に肌がつっぱる方は、頭皮用のローションやオイルで保湿をするのがおすすめです。
保湿すると肌の内部にある水分の蒸散を防ぎ、頭皮環境を良好に保つ効果が期待できます。

頭皮の乾燥を予防するためにはグリセリンやベタイン、ジプロピレングリコールなど、保湿効果の高い成分を配合したローションを選ぶとよいでしょう。
頭皮の保湿には皮脂と近い成分のオイルを使用する方法もあります。

ドライヤーの時間が長い

洗髪後のドライヤーは、蒸れによる雑菌の繁殖を防ぐために欠かせません。
しかし、ドライヤーの時間が長すぎると、熱風により頭皮を乾燥させる恐れがあります。
ドライヤーは以下の点を意識して行うのがおすすめです。

  • 洗髪後に毛先から水滴が落ちない程度にタオルドライを行う
  • 髪の毛を持ちあげるようにして根元から乾かす
  • 8割がた乾いたら冷風に切り替えて仕上げる


ドライヤーを使う際には、髪の毛から10~20㎝離すようにしましょう。近すぎるとドライヤーをかける時間が短くても頭皮が乾燥する恐れがあります。

頭皮のかゆみ・乾燥を引き起こす生活習慣

頭皮のかゆみ・乾燥は誤ったヘアケアだけでなく、以下の生活習慣によりもたらされる可能性があります。

  • 栄養バランスが乱れている
  • 水分が足りない
  • ストレスが溜まっている


ここでは、頭皮のかゆみ・乾燥を引き起こす生活習慣について解説します。

栄養バランスが乱れている

頭皮も肌の一部であり、日々の食事から摂取した栄養により作られています。
乾燥に悩まされない健康的な頭皮を作るためには、食事の栄養バランスの見直しが欠かせません。
頭皮の乾燥を予防・改善するためには以下の栄養素の摂取が効果的とされています。

栄養素 期待出来る働き 多く含む食品
タンパク質 肌を作る元となる 肉類・魚類・豆類・卵・乳製品など
ビタミンA ターンオーバーを促進する ニンジン・ホウレンソウ・レバー・バターなど
ビタミンB群 皮脂の分泌量を調整する 脂質の少ない肉類・赤みの魚・バナナ・玄米など
ビタミンC コラーゲンの生成を助ける 柑橘類・アセロラ・パプリカ・ブロッコリーなど
オメガ3系脂肪酸 肌の保水力を高める 青魚・クルミ・亜麻仁油・エゴマ油など
ビタミンE 肌の老化を予防する アーモンド・キウイフルーツ・アボカド・豆苗など

水分が足りない

頭皮を乾燥から守るためには、肌の内部に水分を蓄えておく必要があります。
日常的に水分の摂取量が不足していると、肌内部の水分が減少するため、乾燥やかゆみを招きやすくなります。

1日に必要とされる水分量は体重や活動性により異なりますが、およそ2~3リットルが目安です。
食品にも水分が含まれているため、2~3リットルすべてを水やお茶から摂取しなければならないわけではありません。
気温が下がる冬になると水分の摂取量が減少する傾向にあるため、常にペットボトルを携行するなど工夫して、水分を積極的に摂取しましょう。

ストレスが溜まっている

ストレスが溜まると自律神経のうち交感神経が優位に傾き、血行不良による頭皮環境の悪化やターンオーバーの乱れを招きやすくなります。
忙しい現代人にとってストレスと無縁でいるのは困難なため、自分なりの方法で定期的に発散しましょう。

身体を動かすのが好きな方はスポーツジムで汗を流したり、週末にハイキングに出かけたりする方法があります。
運動が苦手な方は趣味に没頭する時間を設けたり、仲のよい友人とカラオケで大きな声を出したりするとよいでしょう。

【乾燥以外】頭皮のかゆみは病気のせい?

頭皮のかゆみは乾燥だけでなく、以下で紹介する病気が原因で起こるケースもあります。

  • 脂漏性皮膚炎
  • 更年期障害


ここでは、頭皮のかゆみをもたらす病気について解説します。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は常在菌の一種であるマラセチアが異常繁殖し、頭皮に炎症を引き起こす病気です。
その他の皮膚炎に比べるとかゆみが弱いため、発症に気づくのが遅れて慢性的な経過をたどるケースも少なくありません。
マラセチアは皮脂をエサとして増殖するため、普段から頭皮を清潔に保つのが予防・改善するポイントです。

脂漏性皮膚炎は自然治癒するケースが少ないため、頭皮のベタつきにともないかゆみや赤みが見られる方はすぐに専門の医療機関を受診してください。
医療機関ではステロイド外用剤や抗真菌薬などを用いて脂漏性皮膚炎の改善を図ります。

更年期障害

頭皮にかゆみが見られる中年期以降の女性は、更年期障害を発症している可能性があります。
更年期障害は女性ホルモンの分泌量減少により起こりますが、症状の1つが乾燥症候群(ドライシンドローム)です。

ドライシンドロームを発症すると頭皮の乾燥やかゆみが出るだけでなく、口のなかや目が乾いたり、膣周辺の粘膜が乾燥して性交痛を生じたりします。
更年期障害は自律神経のバランスに左右される傾向があるため、普段からストレスをため込まず、栄養と睡眠をしっかりとるようにしましょう。

頭皮のかゆみが気になったら乾燥対策を!

頭皮のかゆみはさまざまなきっかけで起こりますが、主要な原因の1つが乾燥です。誤ったヘアケアは乾燥を引き起こす原因となるため、1日に1回、肌質に合ったシャンプーで丁寧に洗髪を行いましょう。
生活習慣の乱れやストレスも乾燥を引き起こす一因です。かゆみを改善するには日頃から栄養バランスの取れた食事と十分睡眠をとり、適度にストレスを発散する必要があります。
セルフケアで改善できない方は脂漏性皮膚炎や更年期障害の疑いもあるため、専門医の診察を受けるのがおすすめです。
頭皮のかゆみが気になったらまず乾燥対策を行い、頭皮の状態を良好に保ちましょう。

この記事の監修
日本毛髪科学協会 毛髪診断士

日本毛髪科学協会 毛髪診断士

吉田 愛(よしだ あい)

2015年アンファー株式会社入社。スカルプDのマーケティング、経営企画を経験。
2019年から商品開発に従事し、スカルプD ボーテブランドの商品開発責任者を担当。

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