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【 毛髪診断士監修 】頭皮湿疹が治らない!原因や治し方&対策方法は?

掲載日:2025.03.12 更新日:2025.03.12

「頭皮湿疹が治らない!」というお悩みはありませんか。頭皮湿疹の原因には皮膚炎が関係している可能性があり、病院で治療を受ける必要があります。この記事では頭皮湿疹の特徴や原因、医療機関での治し方と自宅での対策方法について解説します。

頭皮湿疹とは

頭皮湿疹は頭皮に見られる湿疹の総称です。肌は外側から表皮・真皮・皮下組織の3層構造となっていますが、頭皮湿疹は表皮から真皮の上層に起こるのが特徴です。
主な症状は頭皮のかゆみや痛み、赤みなどですが、悪化すると水ぶくれができたり、患部がただれたりする恐れもあります。

健康な頭皮は透明感のある青白い色をしており、トラブルも生じていない状態です。頭皮の色の変化とともに湿疹の症状が出ている方は、頭皮湿疹を疑う必要があるでしょう。

頭皮湿疹の原因

頭皮湿疹ができる原因は皮膚炎です。皮膚炎ができた結果として、湿疹が現れることがあります。
頭皮にできる主な皮膚炎としては接触性皮膚炎・脂漏性皮膚炎・乾燥性皮膚炎・アトピー性皮膚炎の4つが挙げられます。それぞれの原因は以下の通りです。

接触性皮膚炎 脂漏性皮膚炎 乾燥性皮膚炎 アトピー性皮膚炎
・シャンプー
・整髪料
・アクセサリー
・香水
・ペットの毛など
・脂質の過剰摂取
・自律神経の乱れ
・ホルモンバランスの変化
・誤ったヘアケア
・乾燥など
・シャンプーのし過ぎ
・エアコンの風
・暖房
・保湿不足
・加齢など
・アトピー素因(気管支喘息・アレルギー性鼻炎など)
・IgE抗体を生成しやすい体質
・ストレス
・アレルゲン
・免疫力の低下など

頭皮湿疹が治らないときは?

頭皮湿疹が治らないときは、皮膚科を受診するのが原則です。
自分の判断で放置すると症状が次第に悪化し、痛みやかゆみのために普段の生活に支障がでる可能性があります。
また、脂漏性皮膚炎を放置すると、頭皮環境の悪化により抜け毛を引き起こす恐れもあるため注意が必要です。

病院を受診する目安としては以下の2点が挙げられます。

  • 症状の範囲が手のひら2枚分以上と広範囲にわたっている
  • 市販薬を1週間ほど使用してもまったく改善が見られない


上記に該当する方は、なるべく早めに医療機関を受診するのがおすすめです。

皮膚科での頭皮湿疹の治し方

頭皮湿疹は肌の病気なので、基本的に皮膚科を受診して治療を受ける流れとなります。ここでは、皮膚科で行う治療を病気ごとに解説します。
なお、実際に行う治療は症状や医師の診断によって異なりますので、ここで紹介するのはあくまで一例です。

接触性皮膚炎

接触性皮膚炎は大きくアレルギー性接触皮膚炎と、刺激性接触皮膚炎の2つに分類されます。
両者では症状のあらわれ方に若干の差があるものの、いずれも炎症やかゆみなどが見られるため、ステロイド外用薬で改善を図るのが一般的です。

症状の程度が重いケースではステロイド性の内服薬を服用したり、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬を服用したりするケースもあります。
軽症例であれば数日程度で症状が改善するケースもありますが、アレルギー性接触皮膚炎のケースでは再発を防ぐために、原因となる物質に触れないように注意する必要があります。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎の症状に対しては、ステロイド外用薬の外用が効果的です。顔や身体には軟膏を用いますが、頭皮湿疹のケースではローションタイプの治療薬を用いるのが一般的です。
なお、ステロイド製剤を長期にわたり使用すると適用部位の肌が薄くなる恐れがあるため、刺激に対して敏感な箇所には弱めのステロイド外用薬を用います。

脂漏性皮膚炎はマラセチアの増殖により起こるため、近年では抗真菌薬も用いられるようになっています。
しばしば慢性化することがある病気のため、治療には2週間~1ヶ月程度を要するのが一般的です。

乾燥性皮膚炎

乾燥性皮膚炎は皮脂の不足により症状が悪化するため、皮膚科の治療ではまず保湿を図るのが一般的です。
ヘパリン類似物質やケラチナミンコーワクリームなどの尿素製剤で肌にうるおいを与え、白色ワセリンやプロペトなどを使用して肌の表面からの水分蒸散を防ぎます。

赤みやかゆみなど湿疹の症状が強いケースではステロイド外用薬を用いたり、抗ヒスタミン内服薬を処方したりするケースもあります。
適切な治療により1週間程度で改善に向かいますが、しばしば再発するため注意が必要です。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎の治療は「投薬治療」「スキンケア」「環境整備」の3つで行われるのが一般的です。

投薬治療ではステロイド外用薬やタクロリムス水和物軟膏、ホスホジエステラーゼ4阻害薬などが用いられます。
薬物療法と並行して肌の清潔とうるおいを保つためのスキンケア、およびアレルゲンなどを除去するための自宅の環境整備についても指導が行われます。

アトピー性皮膚炎に関しては個人差があるうえ、しばしば良化と悪化を繰り返すため、治るまでの期間に関してはハッキリとは答えられません。

頭皮湿疹の対策方法

頭皮湿疹の原因となる皮膚炎の種類はさまざまですが、いずれも生活習慣やヘアケアが関わっているケースが多いため、普段から以下の対策を講じるのがおすすめです。

  • 肌質に合わせたシャンプーを選ぶ
  • シャンプーのやり方を見直す
  • ローションや育毛剤で保湿する
  • 食事の栄養バランスを整える
  • 睡眠時間を確保する


頭皮のかゆみや赤みに悩まされることが多い方は参考にしてください。

肌質に合わせたシャンプーを選ぶ

頭皮湿疹には肌質に合わせたシャンプー選びが欠かせません。
例えば乾燥肌の方が洗浄力の強すぎるシャンプーを使うと、肌を守るべき皮脂が失われて乾燥性皮膚炎を引き起こしやすくなります。
反対に、脂性肌の方が洗浄力の弱すぎるシャンプーを使うと、脂漏性皮膚炎を引き起こす可能性が高くなります。
そのため、シャンプーは肌質に合わせて選ぶように心がけましょう。

肌質ごとにおすすめの成分は以下の通りです。

乾燥肌 脂性肌
・濃グリセリン
・ブチレングリコール
・ラウレス-6カルボン酸ナトリウム
・ココイルメチルタウリンナトリウム
・ラウリン酸ポリグリセリル-10など
・カプリロイルグリシン
・グリチルリチン酸ジカリウム
・酒粕エキス
・オキナワモズクエキス
・アロエベラ葉エキスなど

シャンプーのやり方を見直す

皮膚炎による頭皮湿疹を防ぐためには、毎日のシャンプーで頭皮を清潔に保つ必要があります。
特に頭皮からの皮脂の分泌量が多い方は、以下の手順で毎日シャンプーを行い、頭皮に皮脂や汚れが溜まらないようにしましょう。

  • 髪の毛を洗う前にブラッシングを行う
  • ぬるま湯で髪の毛だけでなく頭皮も予洗いする
  • シャンプーを手のひらで十分に泡立てる
  • 指の腹でマッサージするイメージで頭皮を洗う
  • 洗い残しがないようぬるま湯でしっかりとすすぐ


皮脂の分泌量が多いからといって、洗浄力の強すぎるシャンプーを使ったり、1日に何度も洗ったりするのはNGです。
頭皮のバリア機能は皮脂膜によって保たれているため、必要以上に洗うのも良くないと覚えておきましょう。

ローションや育毛剤で保湿する

頭皮湿疹を予防するためには、肌のバリア機能を正常に保ち、外部の侵入者によるダメージを避ける必要があります。
肌のバリア機能を保つためには、角層内に必要・十分な水分が保たれている必要があります。
そのため、シャンプーで髪の毛を洗い頭皮をドライヤーで乾かした後、ローションや育毛剤でうるおいを与えるのがおすすめです。

育毛剤は薄毛が気になる人が使うイメージもありますが、実際には血行促進・保湿成分などが含まれるアイテムのため、頭皮環境の乱れが気になっている人にも適しています。
育毛剤を継続して使用すると、頭皮湿疹のできにくい健やかな頭皮環境を目指せます。

食事の栄養バランスを整える

頭皮湿疹を予防するためには、食事の栄養バランスを整えるのも重要なポイントです。
例えば揚げ物や洋菓子など脂質が多い食品ばかり摂取すると皮脂が過剰に分泌されるため、脂漏性皮膚炎の発症リスクが増加します。
たんぱく質や脂質をはじめとする三大栄養素をバランスよく摂取するのはもちろん、頭皮環境を整えるために以下の栄養を意識して摂るようしましょう。

栄養素 期待できる効果 多く含む食材
ビタミンB群 皮脂の過剰分泌を抑制する レバー類、カツオ、マグロ、ヨーグルト、納豆など
ビタミンE 血液の循環を促進する アーモンド、カボチャ、オリーブオイル、大豆など
オメガ3系脂肪酸 肌の水分量を調整する 亜麻仁油、えごま油、イワシ、サンマなど
ビタミンA 肌の健康を維持する 卵黄、ウナギ、モロヘイヤ、ほうれん草など
ビタミンC コラーゲンの産生を促す アセロラ、赤パプリカ、ブロッコリー、レモンなど

睡眠時間を確保する

睡眠不足や睡眠の質の低下はホルモンバランスの乱れによる皮脂の増加や、成長ホルモンの分泌量減少による肌の再生速度低下を招きます。
その結果、頭皮環境の乱れによる脂漏性皮膚炎の発症や、アトピー性皮膚炎の症状の悪化リスクを高めます。
寝不足は美容の大敵といわれるように、頭皮湿疹を予防するためには睡眠時間の確保が重要なポイントです。
適切な睡眠時間には個人差がありますが、成人は1日6~8時間の睡眠が適切であると、厚生労働省により指針が出されています。

頭皮湿疹を治すには生活習慣やヘアケアを見直す

頭皮湿疹は肌の表面にあらわれる湿疹です。接触性皮膚炎・脂漏性皮膚炎・乾燥性皮膚炎・アトピー性皮膚炎などの炎症原因で起こります。
症状が軽微であれば自宅でのスキンケアや食習慣の見直し、市販の塗り薬などで改善が期待できます。
自分の肌質に合ったシャンプーで丁寧に洗髪を行い、過剰な皮脂の分泌を抑制するため栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。
湿疹の範囲が手のひら2枚以上に広がったケースや、1週間ほど市販の塗り薬を使っても改善が見られないケースでは皮膚科の受診がおすすめです。
頭皮湿疹の原因はさまざまですが、改善・防止のためには生活習慣やヘアケアの見直しも重要と覚えておきましょう。

この記事の監修
日本毛髪科学協会 毛髪診断士

日本毛髪科学協会 毛髪診断士

吉田 愛(よしだ あい)

2015年アンファー株式会社入社。スカルプDのマーケティング、経営企画を経験。
2019年から商品開発に従事し、スカルプD ボーテブランドの商品開発責任者を担当。

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