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【 毛髪診断士監修 】頭皮のテカリは皮脂が原因?改善しないとどうなるの?

掲載日:2020.02.19 更新日:2022.08.25

この記事の監修
日本毛髪科学協会 毛髪診断士

日本毛髪科学協会 毛髪診断士

吉田 愛(よしだ あい)

2015年アンファー株式会社入社。スカルプDのマーケティング、経営企画を経験。
2019年から商品開発に従事し、スカルプD ボーテブランドの商品開発責任者を担当。

テカリは頭皮からの危険信号。頭皮環境の改善が必要

地肌にテカリがあると薄毛の前兆では?と不安を抱く人は多いようです。
これはあながち気のせいではなく、実は頭皮のテカリと薄毛には関係がある可能性があります

テカリを感じる頭皮がどういう状態になっているかというと、

  • 頭皮が脂っぽくなっている
  • 頭皮が硬くなっている

このどちらかにあてはまります。

頭皮脂が過剰に分泌されているケース

もともと肌質がオイリーな人は、地肌がテカリやすい傾向にあります。
皮脂の分泌が多くなりすぎると、頭皮のベタつき・かゆみが生じるだけでなく、ホコリなどの汚れと混じり、毛穴詰まりの原因に。皮脂で塞がった毛穴が炎症を起こし、健康な毛髪の成長を妨げることがあります。

頭皮が硬く張ってしまうケース

もうひとつの原因は、頭皮が硬くなっている場合です。
頭皮は血流が悪くなると、弾力がなくなりピンと張った状態になるため、テカリがより目立って見えるかもしれません。

血流が悪いということは、毛根への栄養が届きにくくなっているということなので、やはり髪の育成が阻害されている可能性があります。髪の分け目や頭頂部などに頭皮の張りを感じたら、頭皮環境に問題が起きる兆しだと思って頭皮ケアを見直しましょう。

頭皮環境を悪化させる過剰な皮脂

頭皮に限らず、肌のテカリの大半は「皮脂」が原因です。
料理をするときに油分を多く使うとツヤツヤとした照りが出るように、皮脂が多ければ皮膚にテカリが出てしまうのです。

本来皮脂は、乾燥・紫外線・雑菌といった外部刺激から頭皮を守るために分泌されています。
適度な皮脂は頭皮のために必要なものであって、皮脂自体に問題があるわけではありません。

問題は分泌される皮脂の量です。
食生活やストレスなどが原因で皮脂の分泌量が増えすぎると、それがさまざまな頭皮トラブルにつながってしまうのです。

カビの一種であるマラセチア菌は皮脂をエサとしているため、皮脂分泌が多いと異常繁殖してフケやかゆみを生じます。かきむしってしまうと、その刺激で髪が抜ける恐れがあるので注意しましょう。また、かきむしったことで頭皮に傷がつき、炎症を起こしてしまうと、髪の正常な成育を妨げる可能性もあります。

こうしたトラブルが重なると髪が弱って抜けやすくなり、結果的に薄毛を招くことになります。また髪のベタつきやニオイなどといった髪や頭皮トラブルも起こりやすくなります。

毛髪の成長を阻害する皮脂の詰まり

頭皮脂がもたらすトラブルの中で厄介なものは「皮脂詰まり」です。
頭皮脂が必要以上に分泌されてしまうと、皮脂がたまって「脂栓」と呼ばれる脂の塊ができます。この脂栓が頭皮の毛穴をふさぎ、髪の成長そのものにも悪影響を与えるのです。


髪は1本の髪が永遠に伸びているわけではありません。頭皮の毛母細胞が細胞分裂して1日に0.3~0.5 mm、1年では約15 cm前後伸びますが、一定の期間で自然に抜け落ちて、また新しい髪が生える仕組みになっているのです。

1本の毛髪が成長して抜け落ちるまでには「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルがあり、これを「ヘアサイクル(毛周期)」といいます。
平均して4~6年のヘアサイクルの中で「成長期」が長いほど髪は太く、強く育ちます。

ところが毛穴が皮脂でふさがれると、頭皮環境が悪化することで皮膚のターンオーバーが乱れ、髪がしっかり成長できなくなってしまいます。これにより細くて弱々しい、抜けやすい髪が増えてしまうのです。さらに抜けた後の休止期が長くなるため、新しい髪がなかなか生えてきません。

これが続くとヘアサイクルそのものの期間が短くなり、やがて薄毛や脱毛症などの症状につながります

食生活とシャンプーが皮脂過剰の2大要素

油っぽい食べ物や甘い食べ物

皮脂分泌が増えてしまう直接的な原因は「食事」です。
唐揚げやポテトチップスなど油っぽいものを摂取しすぎると、油は体の中で中性脂肪に変化します。

体内の脂質が増えると、増えた分の脂質が皮脂となって排出されてしまうのです。 お菓子などの糖分も体内で脂質に変換されるので注意しましょう。

シャンプーによる皮脂の落としすぎ

頭皮脂が増えすぎるもうひとつの原因が「シャンプー」。
皮脂の過剰分泌といわれると、つい「オイリー肌なのだ」と思ってしまいます。

しかし皮脂過剰は頭皮の乾燥から起きている場合も多いのです。
脂っぽくてベタベタする頭皮が気になるからと、1日に何度もシャンプーしたり、洗浄力の強いシャンプーを使用したりしていませんか。

たしかに洗った直後はさっぱりした気になりますが、頭皮に必要な皮脂まで落としてしまうため、頭皮が乾燥してしまいます。
すると頭皮は防衛反応で皮脂をたくさん分泌してしまうのです。

男性ホルモンの影響

男性ホルモンの一種テストステロンは「5αリダクターゼ」という酵素が作用してジヒドロテストステロン(DHT)に変わります。

ジヒドロテストステロンには皮脂腺を肥大化させ、皮脂の分泌を促進させる働きがあり、これが薄毛を進行させたり頭皮のテカリの原因になったりするのです。

男性ホルモンといわれると女性には関係ないように思えますが、女性にも微量の男性ホルモンが存在しています。

ストレスや睡眠不足、月経などの生活環境の変化でホルモンバランスが崩れると、女性も男性ホルモンの刺激で皮脂が増加してしまうことがあります。

日焼けも皮脂過剰の原因

紫外線も皮脂分泌をうながす原因になっています。
頭皮が長時間紫外線にさらされると、ダメージを受けてしまうため、修復しようとして皮脂を分泌します。

そのほか、ストレス・睡眠不足・タバコや飲酒なども皮脂分泌が増加する原因になります。

頭皮が硬くなるのは血行不良の証拠

テカリの原因といえば、まず疑うのは皮脂の過剰分泌。
しかし女性は40代から50代になると女性ホルモンの分泌が減るため、皮脂の分泌量は徐々に減少していきます。

「皮脂量はそれほど増えていないのにテカリがある」という場合は頭皮が硬くなっている可能性があります。

たとえば握りこぶしを作ってみると、指の付け根・皮膚の薄い部分は光を反射してテカって見えます。

同じように頭皮も薄く、頭蓋骨との間にクッションになる部分がないため、少しでも硬くなると他の部分の皮膚よりもピンと張りやすく、テカリが出て見えるのです。

頭皮が硬くなってしまう原因は、血行不良です。
頭には筋肉が少ないため、血液やリンパ液の循環が滞りやすい場所です。

運動不足などで首や肩が凝るのと同じように、頭皮への血流が悪くなれば頭皮も硬くなってしまいます。

そして血流が悪くなっているということは、毛根に酸素や栄養が行き届かなくなっているということでもあります。

頭皮の「コリ」をそのままにしておくと、血行不良が原因の薄毛に発展してしまう可能性があります
テカリが気になってきたら頭皮を軽く指で圧して、頭皮の硬さを確認してみましょう。

テカリを改善する3つの対策:食・シャンプー・マッサージ

頭皮のテカリを解消するには、皮脂量のコントロールと血行促進が重要です。

対策1. 食生活で皮脂量を抑える

脂っこい食事はなるべく控えるようにしましょう。
具体的には、ジャンクフード・インスタント食品・ポテトやチョコレートなどの菓子・揚げ物・アルコールなどです。

一方で野菜や海藻類からビタミン・ミネラルといった栄養分をバランスよくとることも大切です。

とくに以下の栄養素を意識して摂取しましょう。

  • ビタミンB2

緑黄色野菜などに含まれるビタミンB2は、脂肪や糖質の代謝や排泄を高めてくれます。
レバーや豚肉、乳製品、納豆などに含まれます。

  • ビタミンA(βカロチン)

南瓜・ニンジン・ホウレン草に含まれ、皮脂の酸化を防ぎます。

  • ビタミンC

レモンやみかんなどの柑橘類が有名ですが、緑黄色野菜やイモ類にも含まれています。

対策2. シャンプーを見直して皮脂量を減らす

洗浄力が強いシャンプーや、過度な回数行うシャンプーも皮脂の過剰分泌を招きます。

  • 頭皮をゴシゴシ洗いはNG行為
  • シャンプーは1日1回にとどめる
  • すすぎに時間をかけて、洗い残しを防ぐ
  • リンスやトリートメントは頭皮にはつけない
  • アミノ酸系のシャンプーを選ぶ

対策3. 頭皮マッサージで血行改善

頭皮を柔らかくして血流をよくするためには頭皮マッサージがおすすめです。

  • ① 耳の上の筋肉を頭頂部に向けてマッサージ
  • ② おでこの上の筋肉を頭頂部に向けてマッサージ
  • ③ 首の付け根から頭頂部に向けてマッサージ

基本は下から上(頭頂部)に向けて、指の腹で軽く押し上げるようにします。
マッサージは1~2分間で十分ですが、毎日行うことで効果がアップします。

マッサージをしてからシャンプーをすることで、余分な頭皮脂を除去しやすくなるという効果もあります。

頭皮のテカリは皮脂が原因?改善しないとどうなる?

テカリは頭皮からの危険信号。頭皮環境の改善が必要です

頭皮のテカリの主な原因は「頭皮脂の過剰分泌」「頭皮が硬くなっている」のどちらかです。

過剰な皮脂が毛穴に詰まり、血行不良で毛根へ栄養が届きにくくなってしまうと抜け毛や薄毛につながる可能性もあります。
テカリが目立つときは頭皮ケアを見直してみましょう。

過剰な皮脂は頭皮環境を悪化させます

適度な皮脂は頭皮を外部刺激から守るために必要です。
しかし分泌される量が増えすぎると、ベタつきやニオイを起こすだけでなく、雑菌が繁殖してかゆみや炎症を起こすなどの頭皮トラブルが起きやすくなります。 トラブルで頭皮が弱ると、抜け毛や薄毛が増えます。

皮脂の詰まりが育毛を阻害します

過剰な頭皮脂は「脂栓」と呼ばれる脂の塊になって毛穴をふさいでしまうことがあります。
すると毛穴の奥で成長期にあった髪がしっかり育つことができず、脱毛しやすい髪が増えます。

また新しい髪がなかなか生えなくなり、やがて薄毛や脱毛症といった症状につながる可能性があります。

食生活とシャンプーが皮脂過剰の2大要素

頭皮脂が増えてしまう主な原因は

  • 脂っこい食事や甘いものから体内の中性脂肪が増加し、皮脂になる
  • 過剰なシャンプーで頭皮が乾燥し、防衛反応で皮脂がいっそう分泌されてしまう

また男性ホルモンの影響・日焼け・喫煙・睡眠不足などでも皮脂の分泌が増えます。

頭皮が硬くなるのは血行不良の証拠

皮脂量はそれほどでもないのにテカリがある場合は頭皮の「コリ」が原因かもしれません。

頭皮が硬くなってしまうのは血流が悪くなっているということ。
それは毛根に酸素や栄養が行き届かなくなっているということでもあります。

テカリを改善する3つの対策:食・シャンプー・マッサージ

  • ① 脂っこい食事や甘いもの、カフェインなどはなるべく控え、ビタミン類やミネラルを意識して摂取する
  • ② 洗浄力が強いシャンプーや過度な回数行うシャンプーを避ける・すすぎを徹底する・刺激の少ないアミノ酸系シャンプーを使う
  • ③ 毎日の頭皮マッサージで頭皮を柔らかくする


この記事の監修
日本毛髪科学協会 毛髪診断士

日本毛髪科学協会 毛髪診断士

吉田 愛(よしだ あい)

2015年アンファー株式会社入社。スカルプDのマーケティング、経営企画を経験。
2019年から商品開発に従事し、スカルプD ボーテブランドの商品開発責任者を担当。

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