【 毛髪診断士監修 】白髪とストレスの因果関係!白髪を改善する方法もご紹介
掲載日:2020.04.30 更新日:2020.05.01
ストレスで白髪になるのかどうか、気になりますよね。そこで今回は、白髪とストレスの因果関係やメカニズムについて解説します。白髪は加齢によるものと思われがちですが、若年性の白髪も存在します。また、ストレス以外にできる白髪の原因も紹介します。白髪を改善するための具体的な方法も解説しますので、できることから取り入れましょう。
- この記事の監修
日本毛髪科学協会 毛髪診断士/日本化粧品検定 コスメコンシェルジュ
亀田 菜月 (かめだ なつき)
九州大学大学院卒業後、2021年にアンファー株式会社に入社。
スカルプD ボーテブランドの商品開発担当として、商品企画・製品評価に従事。
白髪とストレスに因果関係はあるの?
ストレスが多くて白髪になった、という話を聞いたことはありませんか?一般的に白髪は老化によって引き起こされることが多く、歳を重ねるごとに白髪が自然と増えていくのは普通のこと、と考えられています。しかし若年性の白髪の場合には、ストレスと深く関わりがあるといわれています。
ストレスによって白髪ができるメカニズムとは?
白髪が増えるのは、メラニン色素が関わっています。元々、髪の毛は生える前には色がついていません。メラニン色素が、黒や金など髪の色を決めていて、髪が生えてくる時に着色され、伸びてくるのです。
しかし、ストレスを慢性的に感じることで、抗ストレスホルモンである「コルチゾール」の分泌が盛んになり活性酸素が増加します。この活性酸素が、髪の色素を作る細胞であるメラノサイトに悪影響を及ぼすのです。つまり、メラニン色素の産生能力が低下してしまい、色を付けることなく白いまま生えてくる、これが、若年性の白髪の原因と言われています。
ストレスによる白髪は若い人でも発生する?
若年層とは一般的には10代から20代を指しますが、この年代で白髪が発生した場合にはストレスが原因の1つとして考えられるでしょう。
例えば、10代であれば学校での友達との人間関係や、成績、受験などで強いストレスを感じることがあるかもしれません。親の理想や期待が重荷となり、慢性的にストレスを抱えることが多い年代でもあります。また、20代では就職をして社会人となり、新たな人間関係を構築する、新生活で一人暮らしをするなど生活環境が変わることもストレスとなることがあります。職場の上下関係や、仕事内容やノルマからくるプレッシャー、慢性的な人手不足で常に忙しく休みが取れないことなども、強いストレスを与える可能性もありますね。
白髪の原因はストレス以外にもある?
白髪はストレスだけでなく、以下のような原因が絡み合っていることもあります。
- 加齢
- 遺伝
- 生活習慣
- 妊娠、出産 など
一般的に白髪となる原因として考えられているのは、加齢により、髪の色を付けるメラニン色素の細胞が老化し色を付けられなくなることです。また、父親や母親、祖父母が白髪になるのが早かったという人の場合には、遺伝から白髪になることもあります。
偏った栄養バランスで食事をすることや、睡眠や運動不足などの生活習慣が白髪の原因となっている場合も。さらに、女性の場合には妊娠、出産のタイミングで女性ホルモンのバランスを崩し、白髪を増加させてしまうこともあります。
白髪は治る?改善する方法を紹介
- 適度な運動
- 睡眠の質を改善する
- 髪に良い栄養を食事やサプリで摂取する
- 禁煙する など
適度な運動
運動不足が続くと新陳代謝が鈍くなり、髪に着色するメラノサイトの働きの低下を招く可能性があります。心拍機能も低下することから体全体の血液の流れが悪くなり、栄養が頭皮を始め体内に行き届きにくくなり、白髪の原因のひとつとなることも。
運動は幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」を分泌させることから、ストレス発散にも繋がります。激しい運動でなくて構いませんので、散歩やストレッチなど、毎日出来るような簡単な運動を取り入れてみましょう。一時的にたくさん運動するよりも、毎日、継続的に運動する方がおすすめです。
睡眠の質を改善する
充分な睡眠時間をとることももちろん大切ですが、睡眠の質を高めることが何より重要です。長い時間寝たにも関わらず目覚めがすっきりしない、疲れが取れていないという場合には、睡眠の質が良くない可能性があります。睡眠の質が悪いと、自律神経の乱れやストレスに繋がることも。
睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠の2種類があります。レム睡眠は、体は寝ているものの脳は起きている状態ですが、ノンレム睡眠は脳も休息し深い眠りに入ることができます。ノンレム睡眠中に多く分泌される成長ホルモンは細胞を修復する作用があり、髪に色をつけるメラノサイトの修復も期待できますから、質の良い睡眠をとりたいですね。
睡眠の質を高めるためにおすすめなのは、寝る3時間前までに食事を済ませることです。 睡眠をとる時間帯には胃も休めるようにしましょう。また、入浴も1時間から1時間30分前に済ませることで、寝る時間には体温が自然に下がり眠りやすくなります。寝付きが悪い人は、入浴時間を調整することで改善できるかもしれません。入浴時の温度は熱い温度は避け、40度前後にして体の芯までしっかりと体温を上げるようにしましょう。
また、寝る前にスマホやタブレット、テレビの画面を見るのは避けましょう。画面からの光刺激が脳を覚醒させ、深い眠りに入るのを妨げることがあります。
髪に良い栄養を食事やサプリで摂取する
髪を作るのは摂取した栄養です。ダイエットなどで食事を制限し、栄養が足りないことや、ある特定の栄養素のみを摂ると栄養バランスが崩れ、髪にも悪影響を及ぼす恐れがあります。栄養バランスのとれた食事をし、足りない部分はサプリでうまく補うとよいでしょう。
髪に良い栄養素としては、タンパク質やミネラル、ビタミンなどが一般的です。白髪の予防に役立つ栄養素にはチロシン銅、ヨードなどが挙げられます。
チロシンは、髪に着色をするメラニン色素を生成するために必要な材料です。不足することでメラニン色素が足りなくなり、メラノサイトがしっかりと働いても着色できなくなる可能性があります。さらに、神経機能を調整する働きからストレス緩和の効果も。チロシンが含まれる食材としては、チーズ、ヨーグルト、アーモンドや大豆などがあります。
メラニン色素を作るのに必要な酵素、チロシナーゼに関係する栄養素として銅があります。牡蠣やタコ、イカなどの甲殻類やカシューナッツ、アーモンドに含まれています。ちょっとしたおやつとして、スナック菓子ではなくナッツ類を取り入れるのもよいでしょう。
メラノサイトの機能を維持するために、ヨード(ヨウ素)も意識的に摂りたい栄養素です。細胞の新陳代謝を助けてくれる働きがありますから、白髪の予防に最適といえるでしょう。昆布やヒジキ、ワカメといった海藻類を始め、ブリ、サバ、かつおなどの魚介類に含まれています。
細胞の新陳代謝を促進し、老化をゆるやかにするという意味では、抗酸化作用のある食べ物もよいでしょう。老化の原因の一つである活性酸素を除去する働きは、白髪の予防にも良い影響が期待できます。抗酸化作用のある栄養素として代表的なのがビタミンCやE、ポリフェノールです。ブルーベリーやプルーンをはじめ、黒ゴマ、黒酢などに含まれていますから、デザートや食事でうまく取り入れましょう。
禁煙する
喫煙は、活性酸素を生成し老化を促進させてしまいます。もちろん加齢による白髪にも悪影響を及ぼしますから、禁煙することをおすすめします。
白髪とストレス、メカニズムを知って対策しよう
白髪とストレスの因果関係や、メカニズムについてご紹介しました。歳を重ねれば自然に増えてくるのが白髪、と思いがちですが、10代、20代といった若年であっても白髪になることがあります。ストレスによって白髪が生える仕組みを知ることで、白髪にならないよう対策することができるでしょう。
また、遺伝による白髪は改善が難しいにせよ、生活習慣を改めることで白髪を生えにくくすることもできるでしょう。
喫煙は、老化を促進させる作用のある活性酸素を生成させますから、禁煙を心がけるとよいでしょう。運動や睡眠、栄養を摂ることなどはすぐに実生活で改善できることばかりです。効果的な栄養素も紹介したので、食事やおやつで取り入れられないか検討してみてください。習慣的に摂れないものであれば、サプリで補うのもよいでしょう。
出来ることから実践して、白髪を改善に導きましょう。
- この記事の監修
日本毛髪科学協会 毛髪診断士/日本化粧品検定 コスメコンシェルジュ
亀田 菜月 (かめだ なつき)
九州大学大学院卒業後、2021年にアンファー株式会社に入社。
スカルプD ボーテブランドの商品開発担当として、商品企画・製品評価に従事。
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